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“想いや体温”もさらけ出す――トヨタの本気のオウンドメディア「トヨタイムズ」のYouTube活用

 2019年にスタートしたトヨタ自動車のオウンドメディア「トヨタイムズ」。広告と広報を融合させた新しいスタイルを確立することで、“売る広告”をメインとする従来のマーケティングからの変革に挑戦しており、これまでの取り組みからトヨタ自動車の本気度がうかがえる。テレビCM、新聞、ウェブサイト、SNSと様々なメディア接点を活用しているトヨタイムズだが、本稿では中でもYouTube活用にフォーカスし、トヨタイムズの運営をリードする北澤重久氏を取材した。

豊田社長の強い思いと覚悟のもとスタート

MarkeZine編集部(以下、MZ):はじめに自己紹介をお願いできますか?

北澤:トヨタ・コニック・プロの北澤です。昨年までトヨタ自動車でトヨタイムズ編集部に所属していました。今年からトヨタ自動車のマーケティング領域を担うトヨタ・コニック・プロで、トヨタイムズの運営リーダーを務めています。

トヨタ・コニック・プロ株式会社 ブランドマーケティング本部 ブランディング部 トヨタイムズユニット ユニットリーダー 北澤重久氏
トヨタ・コニック・プロ株式会社 ブランドマーケティング本部 ブランディング部 トヨタイムズユニット ユニットリーダー 北澤重久氏
トヨタイムズとは

 2019年よりトヨタ自動車が運営しているオウンドメディア。俳優の香川照之氏が編集長を務めるという設定のもと、トヨタ自動車に関する深い情報をクロスメディアで配信している。

 特徴的なのは、広告と広報の融合という新しいスタイルを確立していること。社内向けのコミュニケーションを、マスメディアまで含めた統合コミュニケーションにすることで社外にトヨタ自動車の応援団を作ることをひとつの目的にスタートしている。

MZ:トヨタイムズの始まりについて、そもそもどういった経緯で社内向けのコミュニケーションを社外に向けた統合コミュニケーションにしようとお考えになったのでしょうか?

北澤:トヨタイムズの原点のひとつは、社長の豊田がDJ MORIZOとして出演していたラジオ番組にあります。その番組にはリスナーからの質問に豊田が答えるなどのコーナーがあり、メディアの取材などではあまり報じられることのない「豊田の様々な想い」をリスナーに届けられる大切な場所となっていました。この番組を通じて、豊田の想いをていねいに伝えていくことの重要さに改めて気づかされたのです。

 今、自動車業界は100年に1度の大変革期を迎えています。そうした中で、我々が掲げているのが、これまでの「クルマをつくる会社」から「すべての移動を自由にするモビリティカンパニー」への変革です。

 この大きな変革を実現するには、社内全員で会社のトップである豊田の想いを共有し、ひとつにならなければなりません。また、企業や業界の垣根を越えて、一緒に未来を作っていこうと志を共にする仲間や応援団も不可欠です。そこで、トヨタ自動車のトップは何を考え、何をしようとしているのか、その結果トヨタ自動車の中ではどんな変化が起きているのか。ファクトや数値だけではない“想いや体温”のようなものも含めて、すべてさらけ出していこうという考えに至りました。

トヨタイムズチャンネルより:社長が語ったトヨタの成長の意味 株主総会2021

MZ:トヨタイムズを見ると、一つひとつのコンテンツの情報の量と深さに驚きます。広告施策も連動して、中長期的に統合コミュニケーションを展開されているということで、どういったチーム体制でこれを実現されているのかが気になります。

北澤:トップの想いの強さ、覚悟、オーナーシップがなければ、トヨタイムズはスタートしませんでしたし、ここまで続けることもできませんでした。社長の豊田と直接コミュニケーションを取りながら、機動的にコンテンツを作成できるチームで日々運営しています。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/07/30 07:00 https://markezine.jp/article/detail/36797

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