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第106号(2024年10月号)
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営業活動が自然に“顧客視点をともなったもの”へ

――HubSpot導入後は、営業活動にどのような変化があらわれましたか?

畑:HubSpot導入前までは、営業が直接ヒアリングを行わないと、顧客が今どの購買フェーズ段階にいて、どのような動きを行っているかわかりませんでした。

 しかしHubSpotを導入したことによって、コンテンツを通して顧客の動きがわかるようになったため、アクションが取りやすくなったと営業から良い評価をもらっています。

 また、ただ動きを把握できるだけではなく「このテーマのイベントに参加したならこんな採用課題があるのではないか」「この資料をダウンロードしたということはこんな情報を欲しているのではないか」というように、どのコンテンツに反応があったかによって顧客の状況や課題が見えるようになったことも大きいですね。

 電話のタイミングひとつにしても、顧客の状況にあわせて的確にアプローチできることで営業活動の精度が明らかに改善しました。顧客行動を可視化したことで、顧客視点を持った動きが自然とできるようになったようです。

――インバウンド経由でのリードが増えたことで、アウトバウンドの活動の割合は減りましたか?

畑:インバウンド施策の成長スピードが速いためアウトバウンドの比率を追い越しつつありますが、現状はプラスアルファで展開していく領域と考えていますのでアウトバウンドの売上が減ったということはありません。現場の営業からは非常に感謝されています。

 現在、Webでの情報収集が増えていること、コロナ禍でリモートワークが促進されたことで、テレアポでの新規顧客獲得が難しくなってきています。

 一方で、私たちがつないだリードに対する営業のアポ獲得率はテレアポの10倍の実績があり、アポ獲得数の底上げにつながっています。今後、もっと営業がこの施策に慣れてくれば、アポ獲得率が20~30倍になる可能性もあると考えています。

谷川:アポイント獲得の確度が上がり、営業の心理的な負担も減ったようです。

 現在、インバウンドで獲得したリードは、営業サイドから優秀な人たちを選出して作られたチームのメンバーにつないでいる(このリードを「MQL」と呼んでいます)のですが、営業からはそのメンバーになりたいという声が上がっているほどです(笑)。

営業との連携のコツは、意義と成果をきちんと伝えること

――問い合わせ数が大幅に増えただけでなく、そこからの契約率も大きく伸ばされています。これには営業との連携が不可欠だったと思いますが、マーケティング・営業の連携という面で何か意識されたことはありますか?

畑:立ち上げ当初に、インバウンドマーケティングを行う意義を、営業に対してしっかり伝えられたことが大きかったと思いますね。営業部門の幹部、マネージャー、営業メンバー全員を何組かに分けてプレゼンを行い、インバウンドマーケティングへの理解を深めることができたと思います。

 また、先ほどお話ししたMQLを担当する営業たちと、インバウンドで得られた情報を共有しつつ意見交換する会議を月に1回行っています。これをやることでマーケティングの力を実感してもらえるようになり、進んで協力したいと思う空気をつくれたのかもしれません。

 あとは、HubSpot社の手厚いサポートも大きかったと思っています。それまで外部のシステムを使ったことがなかったので、使い方などもまったくわからない状態で始まりましたが、導入時には隔週でミーティングを開いてマーケティングの考え方からシステムの使い方まで細やかに教えてくださったので感謝しています。今でも数ヶ月に一度定例ミーティングで的確なアドバイスをもらっています。

 また、HubSpotのヘルプを使って質問するとカスタマーサポートチームの方たちが迅速に対応してくれるので、そちらもフル活用させていただいていますね。そうした支援体制があったことも、HubSpotを選んで良かった点だと思います。

――最後に、この先どういう形でHubSpotを活用されたいか、今後の展望をお聞かせください。

谷川:これまでのコンテンツは、「新規リードを増やしていく」という目標を掲げて施策を運用してきましたが、新規リードは集まってきたため、今後はワークフロー機能(メール配信などを自動化する機能)などを活用しながらナーチャリング(有望な見込み客への醸成)の強化をしていきたいと考えています。

 プロジェクトを通して顧客が何を求めているかを考え、欲しいタイミングで必要なコンテンツを提供する顧客視点の大事さを学んできましたので、より顧客満足度を高め信頼関係を構築できるよう営業と力をあわせて頑張っていきたいです。

紅谷:同様にコンテンツの観点から言うと、一つひとつのクオリティを高めていきたいと思っています。HubSpotの機能にSEOアドバイスツールがあるので、それを参考にしながら記事をブラッシュアップし、Webコンテンツへの流入を増やしていく取り組みもしていきたいですね。

 また企業側の情報だけでなく、転職者側がどんな動きをしていて、どんな情報を求めているのかといったメーカーである弊社ならではの独自情報も積極的にコンテンツに反映させていければと思います。

畑:今回のプロジェクトが上手くいっていることで、社内から注目が集まり、インバウンドマーケティングに対する期待が高まっていることをひしひし感じています。

 営業幹部からも「問い合わせ数を今の2倍に」との新たな目標をもらいましたので、その達成を最低限のミッションとして、新しい施策の検討・実施をチーム一丸となって行ってまいります。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/10/01 14:34 https://markezine.jp/article/detail/36906

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