ミレニアル世代の家庭:妻側からのプロファイリング
アンケートモニターから収集した膨大な定量データをターゲット・プロファイリング分析システム(生活者360°Viewer※1)にインプットして、「女性30代既婚・子どもあり」の人々に迫ってみましょう【図表1、2】。本分析ではひとつ上の「女性40代既婚・子どもあり」の人を比較対象として設定してみました。


【視点1】家族とのつながり
夫や子ども、家族(親)へ愛情を注ぐとともに、それらの人たちからも愛されたいという気持ちが強い。また、周囲から優しく家庭的な人として見られたいと考えている。そのため家族と一緒に過ごす時間を何よりも大切にしており、ふれあいを大切と捉えている。仕事はワークライフバランスを重視。一方、40代女性は「一人で過ごす時間」を大切にしており、「仕事」や「健康」にこだわりを持っている。夫や子ども、家族といったキーワードは出てこない。
<データからの読み解き>
「女性30代既婚・子あり」における夫や子ども、家や家族重視の傾向は単に結婚をしてからの時間や子どもの年齢だけなく、「愛したい、愛されたい」という感情が「家庭や家族」を起点に希求されている結果のように推測される。
【視点2】周囲や友人との関係
人からきれいに見られたいと考えており、おしゃれにも余念がない。友だちとの関係を重視し、なんでも相談し合える関係を望んでいる。また大勢で遊んだり飲んだりするのも大好きでリアルな交流も活発。40代女性は積極的に人付き合いを広げたいとは思っておらず、これまで築いてきた関係をよりよく、といった意識。
<データからの読み解き>
「女性30代既婚・子どもあり」については、友人との積極的な関係構築や交流を楽しみながらも、周囲からの見られ方を気にしていたり、初対面の人と話をするのを苦手と考えていたりと苦労も垣間見られる。周囲の世界との関係や調和を人一倍大切に考えているがゆえのギャップのように映る。
【視点3】消費行動や情報の受発信行動
買い物についてはプロや専門家のお勧めに弱く、SNSで口コミや評価をしっかりチェック。ディスカウントストアをたびたび利用し節約を基準に食材を選ぶなどお金についてはシビア。買い物の際に響く言葉として「コスパ最高」「大容量」が上位に。また、子どもの教育や自分たちの老後に備え、貯蓄や投資にも関心を持つ。40代女性は話題性や他人の意見より「品質」を第一に、自分の考えで判断。「国産・産地直送」「環境配慮」などは買い物時のキラーワード。また、投資に関しては「健康」と「ローリスク」がポイント。
<データからの読み解き>
「女性30代既婚・子あり」はSNSなどを駆使して情報収集を行っている。買い物についても「他人の視線=評価」を気にしており、「周囲からどう映るか」を重視していることも理由にありそうだ。