電通と電通デジタルは、Facebook社が提供する、プライバシー保護とクライアント企業のマーケティングニーズを両立した次世代型データ統合基盤「Facebook Advanced Analytics(以下、FBAA)」を活用した、マーケティング施策の分析ソリューションを開発。10月12日より提供を開始した。
FBAAでは、広告接触・動画視聴・バナークリックの有無を始めとした、Cookieでは得られなかった豊富な情報が、利用者の許諾に基づきFacebook国内利用者2600万人およびInstagram国内アカウント3300万(2019年3月時点)のデータに統合される。
FBAAのアウトプットデータは、個人の特定につながらないように設計されているため、電通が保有するテレビ視聴データや位置情報データを含むPeople Driven DMPのデータ、購買データ、クライアント企業の1stPartyデータを、プライバシーが保全された状態で利用することが可能だ。
これにより、ブラウザごとにデータを取得するCookieでは分断されがちだった情報を、"人"起点で統合することができる。結果、テレビCMからFacebook/Instagram広告、来店から購買、リピートまで、マーケティングニーズに沿ったオンオフ施策を横断した柔軟な分析・精緻な効果の測定と、それに伴う顧客体験の設計・メディアプランニングを、統合的かつ、継続的に実行できるようになった。
具体的には、下記メニューが提供可能だ。
FBAAを活用したオンオフ統合分析ソリューションメニュー
1テレビCM×デジタル広告×デジタルOOH計測:テレビCM、デジタル広告、デジタルOOHの重複状況ごとのリーチ&フリークエンシーと、測定されたKPIに対する純増効果を測定。
2 ペイドメディア最適予算配分:テレビCMやデジタル広告のKPIを最大化するための最適な予算配分を算出。
3 購買起点PDCA(インストアの購買)β版:Facebook/Instagram広告接触者によるコンビニエンスストアやドラッグストアでの購買状況を掛け合わせ、間口と奥行の純増効果を測定。
4 大規模シングルソースパネル分析:広告接触、ウェブ来訪、実店舗への来店/成約など、データ統合が困難であった取得経路の異なるデータソースを"人"起点で統合し、大規模なパネルデータとしてウェブ接触後の購買可視化などを行う。
5 アドホック分析:FBAAの強みを生かし、クライアント企業のビジネス要件に応じて、個別の目的に即した分析を実行。
なお、現在、「3購買起点PDCAβ版」にて、購買データと連携した広告配信や効果計測の実証実験に参加されるクライアント企業も募っている。
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