ステップ3.クリエイティブを制作する
メッセージを整理し、最初に取り組む配信面を確定したら、いよいよクリエイティブの制作に入ります。重要なのは、配信面に最適化した構成(シーン、デザイン)をベースにビジュアルや文言を開発していくこと。なぜなら、配信面によって成果につながりやすい構成には傾向があるからです。
企業のマーケティング担当者が配信面ごとの最適な構成を網羅することは難しいかもしれません。広告代理店や制作会社とともに検討するか、「リチカ クラウドスタジオ」のようなクリエイティブテックを活用し、既にあるフォーマットに沿って制作するとよいでしょう。
今回はFacebook/Instagramに配信する動画広告のフォーマットを例に解説していきます。Facebook/Instagram広告では、15秒のストーリー形式の構成が最適です。ストーリー形式のフォーマットは「キャッチ」「ボディ」「エンド」の3パートで構成します。
成果の大半が「キャッチ」で決まる
キャッチとは“ツカミ”の部分です。約2秒と短いパートながらも、実は成果の大半がキャッチで決まります。なぜなら、通常90%以上の視聴者がキャッチで離脱するからです。ここで視聴者の“自分ごと化”をいかに促し、興味を持ってもらえるかが極めて重要になります。

視聴者の自分ごと化促進には、1で整理したターゲットとペインの要素をキャッチに入れる方法が有効です。仮説立てたターゲットとペインを複数の文言で表現し、クリエイティブの検証・改善を繰り返していきましょう。
キャッチの次にくるのがボディです。その商品・サービスが提供できるベネフィットを紹介する部分にあたります。1で整理した共通/独自メリットの要素を入れ、キャッチで訴求したターゲットとペインに対するソリューションを提示しましょう。こちらもキャッチ同様、複数の仮説に基づいて訴求内容をテストします。
最後がエンドです。「Call To Action(CTA)」とも呼ばれますが「この広告を見た顧客にどのような行動を起こしてほしいのか」を具体的に示した部分となります。まさに、メッセージの「アクション」の部分です。獲得目的の広告でありながらアクションの要素を入れていないケースが多いので、しっかりと入れ込むよう意識しましょう。「詳しくはサイトへ」「資料をダウンロード」などの具体的なアクションのほか「限定100名キャンペーン」「●月●日まで20%OFF」のようなキャンペーンもアクション要素になり得ます。
クリエイティブの検証・改善に際しては、与えるインパクトの大きいキャッチから徹底的に検証することをお薦めします。キャッチの検証・改善で成果をある程度達成できたら、ネクストステップとしてボディとエンドの検証を行っていきましょう。