SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

イベントレポート

マーケは全体最適・インサイドセールスは未来のお客様作り。コニカミノルタ流の新規顧客開拓と商談機会創出

BDRの精度を上げるために活用したもの

 外部委託したBDRだが、どのようにして新規顧客開拓の精度を磨いていったのだろうか?

 富家氏が活用したのが約150万社の企業データベースを持つ「FORCAS」だ。仮説として立てたターゲットの課題や拠点数、業種といった条件をもとにデータベースから企業を抽出し、パートナーのインサイドセールスに共有した。

FORCAS活用のイメージ

 アウトバウンドコールは、商談獲得だけを目的にせず、サービスへのニーズや、顧客のインサイトを収集することを目的とした。そこから商談につながると、営業が対応し商談情報をSales Cloudに入力する。

 BDRと営業からの情報がマーケティングチームとFORCASのカスタマーサクセスチームにフィードバックされ、ターゲットやシナリオに反映するという流れでPDCAを回していった。

リッチ化させたデータで的確なリード評価

 「FORCASでやりたかったことは、データをリッチ化させてターゲットにアプローチする優先順位付けをすることでした」(富家氏)

 ターゲットにアプローチするためには、ハウスリストの全数から本当に自分たちの顧客になるリードはどれかを判断し(リードクオリファイ)、今すぐフォローすべき相手は誰かを決定する必要がある。その判断にFORCASの企業データとPardotの行動データを掛け合わせたという。

 具体的にはPardotで行動の重み付け(スコアリング)と会社規模や部署などによる評価(グレーディング)を行う。その際、グレーティングにFORCASのデータが活用された。

 「営業とマーケとインサイドで握った注力企業=Tierアカウントの場合は、グレードを1段階引き上げる。だから優先的にフォローしましょう、といった重み付けに使用しています」(富家氏)

 たとえばウェビナー後に営業が直接フォローするリードは営業に引き渡し、残りはインサイドセールスがすべてフォローするような場合でも、当日中に電話する、1週間後に電話する、メールだけでフォローする、などと対応を変えることでリソースを維持しながら迅速な対応が実現できる。

リードの条件はセールスと話し合って明確に

 一方で、セールスが思うリードの質と、マーケティングが思うリードの質にはズレが生じるものだ。そこは如何にすり合わせるべきだろうか?

 「前提としてリードやトスアップする商談の条件を明確にする必要があります。その過程で議論をして合意することが大事ですね」富家氏は語る。

 加えて、条件の除外設定も重要だという。たとえば事業規模が500億円以上のリードしかフォローしないと決めたとする。では490億円の場合はどうすればいいか? 事業規模では条件に満たないが、相手が役員の場合はフォローすべきか? どのような場合に例外の対応をするかを話し合うことが大切だ。

 「お客様との関係もあるので、最後はインサイドセールスの肌感覚でいいと思います。ルールではなく、ガイドラインに近い運用がいいのではないでしょうか」(富家氏)

次のページ
情報資産を蓄え、活用する環境作りを

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2022/03/02 09:30 https://markezine.jp/article/detail/38386

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング