月のインストール数は平均5.5倍、1年間で550の新キーワードを発掘
MZ:定量的な成果はいかがでしたか。
安部:まず見られたのがインストール数の向上です。初月で約4倍のインストール数を獲得し、月平均にすると約5.5倍となりました。インストール数の拡大に対しCPIは1.5倍程度に抑え、運用することができたので、効率の観点でも満足の行く結果となりました。
ブランドキーワードのインプレッションシェアも、かつて平均30%程度でしたが、平均80%程度にまで上がりました。キーワードによっては100%というケースもあります。これらをきちんと押さえられていることは、本当に大きな成果です。
そして非ブランドキーワードでいうと、インストール数では月平均約1.5倍、新しいキーワードも1年間で550ワードを発掘できました。重要なのは、これまでできなかった潜在顧客の開拓が行えたことです。潜在ニーズを持つ顧客に対してアプローチすることができたというのが最も大きな成果と考えております。
MZ:大きな成果ですね。UNICORNさんにお伺いしますが、ここまで成果が出たのはなぜでしょうか。
横山:キーワードを拡大する仕組みがフィットしたところが1つ大きなポイントだと考えています。Pococha(ポコチャ)は幅広いユーザーに利用される可能性があるため、獲得につながる可能性があるキーワードも数多く存在すると思います。その時々のトレンドキーワードからの獲得を含め、継続的に獲得を積み重ねた結果、今回の成果につながったと考えています。
もう1つ大きなポイントは、適切な目標獲得単価の設定や投下予算の調整について柔軟にご対応いただけたことです。DeNA様から獲得単価の目標を事前に共有いただいており、その単価に沿って運用しつつも、「獲得単価が上がってもいいから獲得を増やしに行くべき」というシーンでは、見合った目標設定や予算投下をいただけたので、こちらも安心して運用することができました。今回の結果については、私たちにとっても非常に喜ばしい成果だと捉えています。
ASAに注力し、ASO連携で効果最大化を図る
MZ:今後の展開について、お願いします。
西山:今回の成果を受け、特に拡大期にある事業の広告に関しては、ぜひ再度UNICORNさんと一緒にやっていきたいと思いました。またUNICORNさんはASAに関する豊かな知見をお持ちなので、媒体についての研究会や勉強会なども共同開催していきたいですね。
安部:ASA担当として検討している施策が3つあります。
1つ目がSearch Tabの活用です。AppleのATT(App Tracking Transparency)機能により、端末に紐付いたIDFA(Identifier for Advertisers)を使ってのターゲティング配信が難しくなっています。しかしSearch Tabを使えばApple IDをもとにしたプッシュ型広告ができるので、今までのリターゲティングに近い広告配信が行えると考えております。
2つ目・3つ目が「ASOとASAの連携」と「ASO新機能のフル活用」です。App Storeの「カスタムプロダクトページ」で設定したクリエイティブアセットはASAで活用できます。そのため、流入経路にあったクリエイティブの配信が可能になりTTR(タップ率)やCVRが向上できるのでは、と考えております。また「プロダクトページ最適化」機能によってA/Bテストが実施できます。これにより他の広告も含めて効果改善が見込めます。他にも「App内イベント」を使うことで、検索以外にも、ユーザー様との接点を増やしていきたいと考えています。
ASA担当というApp Storeに最も近い広告に携わっている者として、ASO領域も絡めた取り組みを行うことで広告全体での最効率化を目指していきたいと考えております。
漆原:私たちの事業は、「広告を通じ、クライアント様のアプリやサービスを伸ばす」ことです。それをふまえてクライアント様に届けられるように土台を作っていくことはもちろんのこと、「本当にクライアント様のサービスの魅力を伝えられる広告なのか」という点とも真摯に向き合って、より改善していきたいと思っています。
横山:安部さんが取り組まれているように、ASA/ASOの両面でApp Store上のマーケティングの効率化・最大化に取り組まれている方も増えてきているかと思います。なので、弊社の仕組みを活用してこの辺りの課題も解決していきたいです。私たちは、Apple Search Ads Partnerに認定いただいています。今後もAppleさんとの連携を強化しながら、引き続きサービスの改善や進化を図っていきたいと思います。