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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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オーガニックコスメのネイチャーズウェイが展開する、店頭体験を補うデジタルコミュニケーション

お客様に寄り添ったコンテンツ発信のポイントとは?

月岡:各タッチポイントでのお客様が異なるため、それぞれに合わせたコンテンツ作りを模索されたと伺いました。なるほどなと思ったのは、Instagramの中でも、「ライブ」と「リール」で発信方法が異なる点です。詳しくお聞かせください。

西宮:Instagramの「ライブ」は、配信を開始するとアカウントをフォローいただいているお客様に通知が飛びます。そのため、日頃からブランドに関する投稿を見てくださっていることを意識し、ブランドの“中の人”とコミュニケーションできる内容を意識しています。具体的には、使い方やちょっとした小ネタを紹介して、出演者に興味を持ってもらうようにしています。

 一方「リール」は、フォロワーでない人にもリーチできる特徴があります。そのため、初めてネイチャーズウェイのコンテンツをご覧になるお客様を想定し、ていねいにハウツーや商品の選び方を紹介しています。

月岡:「ライブ」では、店頭で販売員さんから聞けるような情報を提供するなど、機能別にうまくコンテンツを使い分けているのがわかります。

 では、YouTubeチャンネルのコンテンツはいかがでしょうか。動画を拝見しましたが、皆さん楽しげに制作している印象を持ちました。

西宮:実際に商品を使った感想をお届けするYouTubeの動画には、口コミを発生させる効果があります。出演者に親近感を持って応援していただけるような内容を意識して、作っていますね。

 ブランドの人ではなく、1人のコスメユーザーという視点で発信することを心掛けています。動画は企画から出演、撮影、編集、公開まですべて内製です。

月岡:チャンネル登録数を大きく上回る再生数を稼ぐ動画もありますし、コメントにもていねいに返答されていますね。

西宮:コメントでのやりとりもお客様とのコミュニケーションの一つですので、コメントの通知に気づいたタイミングですぐ反応しています。InstagramなどのSNSは投稿して情報が流れていく一方で、YouTubeは検索を通じて見ていただけるので、動画の本数が増えれば増えるほどお客様とのタッチポイントが増えることがわかりました。

SEOコンテンツは、ブランドとの偶然の出会いを生む

月岡:SEOを意識したコンテンツはどのように展開していますか。

西宮:コロナ前は、自社サイトへブランド名での検索流入が目立っていました。しかし、コロナ禍以降、その割合が少なくなっていたのです。店頭でたまたま目にして商品名やブランド名を検索される方が一定数いたのだと思いますが、そういった出会いは減っています。

 このような偶然の出会いをオンライン上で生み出せるのが、SEO、検索ユーザーを意識したコンテンツの魅力だと思っています。

 たとえば、ブランド名ではなく、「くすみ」といった検索ワードに対するコンテンツを用意しておけば、それをきっかけに当社ブランドのナチュラグラッセなどを認知していただけると考えました。

月岡:SEOでブランドを知らないお客様との出会いを築ける、という考え方はいいですね。

 実際に「眉メイク」というキーワードで検索すると、検索結果の1ページ目にネイチャーズウェイさんのコンテンツが表示されます。

 YouTubeもそうですが、コンテンツは執筆からコンテンツ内で使用する画像・図解など、すべて内製化されているとお聞きしました。しかも、元店頭スタッフの方など、Web未経験のメンバーが担当されていて成果が出ているのは素晴らしいですね。コンテンツ制作でこだわっているポイントはありますか。

西宮:WebやSNS、そしてお客様の状況を知っているスタッフが作ったほうが、コンテンツの熱量が伝わると思っています。コンテンツでは商品の訴求をする前に、“お客様の悩み”に応えていくことを強く意識しています。

 たとえば「アイブロウペンシル」という当社商品に関するコンテンツも、「アイブロウペンシルの使い方」ではなく、「眉の描き方」に関する切り口にして、お客様の悩みから入るようにしています。

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お客様の悩みを解消するコンテンツ制作に役立つMIERUCAとは?

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

 就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・翻訳ツールなど...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/04/20 10:30 https://markezine.jp/article/detail/38684

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