SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZine Day 2022 Autumn(AD)

ABCマートやシチズン時計も実践!共創とファン化を促すメディアコマースサイト化とは?

ECサイトのトップページを介さないユーザーが増えている!?

 次に森氏が紹介するのはInstagramとの連携ツールvisumoだ。visumoの機能を説明する前に、森氏は昨今のECを巡る消費者の購買行動について次のように持論を述べる。

「ユーザーはInstagramのタイムライン上で気になる商品を見つけたら、商品名をGoogleなどの検索エンジンで検索し、直接当該商品の商品詳細ページにランディングします。つまり、ECサイトのトップページを介さないユーザーが非常に増えているのです」(森氏)

 この仮説に基づき「商品詳細ページのコンテンツを充実させることが重要」と森氏は強調する。しかし、企業のEC担当者がコンテンツを一から作るのでは、時間も労力もかかる。そこで森氏はvisumoを活用したecbeingとInstagramの連携を提案。これにより、Instagram上のユーザー投稿を商品詳細ページのコンテンツ拡充に活かせると話す。

 森氏はユーザー投稿を商品詳細ページのコンテンツ強化に活用した例として、表参道などに店舗を構える雑貨店「AWESOME STORE」のECサイトを紹介。AWESOME STOREでは「ファンと一緒にサイトを作る」を目標に掲げ、ECサイトのリッチ化を図っているという。AWESOME STOREの売れ筋商品「爪とぎショッピングカート」の商品詳細ページには、実際に商品を購入したユーザーのInstagramの投稿が並んでいる。

AWESOME STOREのECサイト。「AWESOME STYLING」と題したコーナーをサイト上に設置し、ユーザー投稿を一覧で見られるようにしている※こちら、より高解像度のデータを支給頂けませんでしょうか

 visumo とecbeingを連携すれば、投稿の選定から投稿者への使用許諾を得るところまで、ecbeingの管理画面上で行えるという。静止画のみならず動画の投稿もECサイトに載せることが可能。「visumoの分析機能を使えば、売上につながるユーザー投稿を可視化し、把握することもできる」と森氏は補足する。

新規のCVR、リピート率とも約3倍に

 次に森氏が紹介するのは、レビュー最適化ツールのReviCoだ。ecbeing自体にもレビューをECサイト上に掲載する機能を搭載してはいるものの、ReviCoでは複数の商品・サービスを横断したレビューを収集するという。これにより、レビューを投稿してくれた人にだけamazonギフト券をプレゼントする施策などが実施可能に。「レビューを効率的に集めつつ、レビュー内容の質向上も図れる」と森氏は語る。

 森氏はReviCoの導入事例を二つ紹介。一つ目は、生地や毛糸、手芸材料、下着やランジェリーなどのECサイトを運営するオカダヤの事例だ。同社ではReviCoを活用したことで、レビューの投稿数が増加。導入前と比較して、新規CVRが約360%アップし、リピート率も約300%向上したという。

 二つ目は、ハーブティー専門店の「enherb」が行った、レビューを広告のリッチ化に応用した事例だ。たとえば、Googleで「イチゴ ハーブティー」と検索すると、複数のハーブティーが検索結果として出てくるが、enherbの商品には他社の商品にはない星マークとレビュー数が記載されている。これがReviCoの機能によるものだという。

「イチゴ ハーブティー」と検索した結果の画面。表示された複数の商品のうち
enherbの商品にだけ星マークやレビュー数が併記されている

 ReviCoを使えば、商品詳細ページにレビューを載せるのみならず、収集したレビューを「ギフトシーン」など共通するシーンやテーマごとにまとめて、独自にページを作成することもできるそうだ。森氏によると、最近はレビューの活用方法が多様化し「広告への応用」や「ECサイトのリッチ化」など、単純なレビュー掲載に留まらないアウトプットが増えてきているという。

次のページ
ABCマートが進める「メディアコマースサイト」化

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
MarkeZine Day 2022 Autumn連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2022/10/17 11:00 https://markezine.jp/article/detail/40150

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング