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MarkeZine Day 2022 Autumn

NECが語るパーパスブランディングの実践 10万人超の従業員へいかに浸透させるか

連鎖ミーティングで一人ひとりがパーパスを自分ごと化

 一般的にブランド価値の向上には、社会に対するインナーブランディングと社内に向けたアウターブランディングの両輪が必要だ。パーパスブランディングも同様で、パーパスの策定自体はスタートラインといっても過言ではない。

 では、NECはこれらの施策をどのように行っていったのだろうか?

 まず社内への浸透策として、ハンドブックの配布や社内サイトの公開、動画の作成、eラーニングなどを実施した。しかし、一方的な施策だけでは「真の意味での浸透にはならない」と石川氏は語る。

 NECでは、社員が腹落ちする形でパーパスを浸透させるために「連鎖」をキーワードに取り組みを行った。具体的には全社員11万人(当時)を対象にした「連鎖ミーティング」の実施だ。この施策では上司が部下へ、そしてそのまた部下へと、パーパスへの思いを自分自身の言葉で語り、連鎖させていく。NECのパーパスにおいて、自己はどうしたいかを考え自らの言葉にすることで、パーパスの自分ごと化を目指した。結果、社内のブランドサーベイの回答が格段に改善されるなど、会社に対する社員の思いを強めることにつながったという。

パーパス策定によってフォーカスできるようになった事業も

 社外に対しては、新型コロナ禍と重なったこともあり、ニューノーマルに合わせた様々なチャレンジを発信していった。たとえば、新しい働き方や、国際機関事業のブランディングを展開。NECがどういった思いを持っているか、いかにパーパスを実践しているのか姿を伝えた。

 NECには多種多様なビジネスが存在する。これまで主題として取り上げることのできなかった、グローバルで社会課題解決・社会価値創造を実践している取り組みを、パーパスを体現するものとして取り上げられるようになったと石川氏は語る。たとえば、国際機関との共創活動などだ。

 「それを見た社員が影響を受け『自分も頑張ろう』と社内エンゲージが上昇する効果も出ています。これまでだとCSRの取り組みなどでしか扱えなかったようなものを、大きく取り上げて発信ができるようになったことも、パーパスブランディングの良い点だと思っています」(石川氏)

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社内であわや炎上、Visual Identityの改定

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/11/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/40245

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