4つ目、5つ目のマーケティングトレンドは?
4つ目のトレンドとして神野氏が紹介したのが、ダイナミックコンテンツだ。常時同じコンテンツを表示するのではなく、適切なタイミングで適切なお客様に最適なコンテンツを表示するもので、「ダイナミックコンテンツの機能を持つWebサイトはコンバージョン率が高くなる傾向がある」という。来訪回数に合わせて最適なコンテンツを表示するのも有効でトレンドとなっている。
なおこのダイナミックコンテンツは、ハートコアのCMS「HeartCore」で13年前から日本でいち早く実現している機能だという。
5つ目はAMP(アクセラレイテッドモバイルページ)だ。モバイルのページ表示を高速化する手法で、AMPに対応していることを示す雷アイコンが付く。2021年GoogleがAMPを利用しているページに対して検索結果の上位に表示するという奨励策をとり、認知が一気に広がった。
神野氏によれば、Googleの奨励策がなくなった後も予想を上回る勢いでAMPを採用したサイトが増えているという。そして同氏は、モバイルの普及にともない「ページの表示速度を速くすることはマスト」とAMPの必然性を強調した。
AMPはSEOの観点でも有効
AMPを使うことでレスポンシブなアクセスが可能となり、高速にアクセスできるがメリットはそれだけではない。SEOにも効果があるという。
Googleの検索結果上位にWebサイトが表示されるようにするには、Googleがサイトの指標として定めるCore Web Vitalsを意識する必要がある。そして、Core Web Vitalsの1つにはページの読み込み時間の指標となるLCPがあり、AMP対応はLCPの改善に役立つ。LCPでは2.5秒未満を「良好」、4秒以上は「不良」としており、「2.5秒以内に表示されなければアウト」と神野氏は語る。
なお、表示速度はページの作り方以外にも、ネットワーク環境、サーバー環境、距離など様々な要因が影響するが、HeartCoreのCMSには表示速度を上げるエッジコンピューティングのような機能が含まれている他、ヘッドレスも有効と付け加えた。
Googleの検索結果について神野氏は、「Googleが最終的に目指しているのはゼロクリックサーチ」と解説する。広告を主たる収益源とするGoogleにとって、広告と検索順位が出ているページでお客様の望むすべての情報を提供することが望ましく、そのために強調スニペット、ナレッジパネル、ローカルパック(地図)などで構成される検索結果画面を用意している。
「ここで重要な速度に起因するのがAMP。なのでAMPを使ってGoogleのランキングも上げるというのは当たり前とも言えます」(神野氏)