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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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お客様の“脳内シェア”をどう得るか。謙虚だがやんちゃなトンマナの「ファミマル」流コミュニケーション

市場シェアの前にあるのは、脳内シェアの獲得

MZ:ファミマル自体を打ち出すことと、キャンペーンの訴求という2段階の構成があるのですね。

足立:はい。普段から来店いただいている方には、おトクな情報をわかりやすく伝える一方、来ていただけていない方の目にはセール情報が入らないので、お店の外の様々なメディアでまず“脳内シェア”を確保する。それで検索したり来店したりすると、おのずとキャンペーンに気づく……という流れです。前段で、来店確率を上げるために“いいニュース”をたくさんインプットすると話しましたが、それも脳内シェアの獲得ですね。

MZ:この1周年プロモーションの手応えをうかがえますか?

足立:まず話題化という意味では、ほぼ想定通りです。加えて来店客数、売上のいずれも順調なので、しっかりと成果が得られたと考えています。

 また私自身はこれまで、マス広告から店頭、PRやソーシャルまで使ったキャンペーンの機会はあまりなかったので、それぞれのメディアに違うメッセージを載せながらどう全体を機能させるのかは、やりがいがありました。結果、それぞれに異なる役割があると再認識しましたし、メッセージを最適化しながら全体を統合できて、私自身も楽しく感じています。

社外のパートナーを含めて“ワンチーム”

MZ:現在、足立さんの指揮の下、複数のエージェンシーがファミリーマートの仕事に関わっていますよね?

足立:はい。電通さん、博報堂さん、GOさんの3社を中心に、他にも企画単位で複数社に加わってもらっています。GOさんは広報的視野が広く、PRにとても強いですよね。また、競合との取り引きがないから、比較広告のようなとがった展開も遠慮なくできる(笑)。

 2社だと火花が散っちゃいますから、3社というのがいいバランスですね。

三浦:もう、やんなっちゃうくらい足立さんはチーム作りがうまいです(笑)。僕らに結果のフィードバックをいただけるのは当然ありがたいのですが、その場に電通さんも博報堂さんもいるんですよ。逆に僕らも、両社へのフィードバックを聞けるのでお互いに学びが大きいですが、普通はあり得ない。全員がファミリーマートを理解し、愛しているから、このチームが成り立っていると思います。まさに「おれたちはファミリーだ」という感じです。

足立:我々クライアント側はつい社内ばかり見てしまいますが、パートナーの皆さんも含めて組織なんですよね。社外も含めてチームだということは、事業側の若いマーケターの方々に知ってほしいなと思います。

MZ:最後に、今後の展望をうかがえますか?

足立:引き続き「おいしい・おトク・うれしい・安全安心・わくわく働ける」という5つの方針の下、今後はさらに「強く・もれなく・広く」ニュースを打ち出していきます。まだ十分に発信できていなかった商品や、クリスマスケーキなどの予約商材、代行収入などのサービスまで広げて、特徴や利点をお伝えしていきたいですね。

三浦:GOとしては、元々「企業や社会の変化と挑戦にコミットする」ことを掲げているので、まさに変革している最中のファミリーマートさんのパートナーでいられることに誇りを感じています。引き続き全力でご支援していくつもりです。

 広告の仕事は、ブランドへの期待を高めることがとても大事ですが、広告ではブランドは作れません。日々の活動、つまりブランドアクションがあって、その一つひとつをわくわくする形で伝え続けてブランドができていきます。なので広告やPRに閉じずに、「どうしたらもっとわくわくしてもらえるか」という部分により踏み込んでいけたらと思っています。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/11/25 08:30 https://markezine.jp/article/detail/40558

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