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お客様の“脳内シェア”をどう得るか。謙虚だがやんちゃなトンマナの「ファミマル」流コミュニケーション

ファミリーマートは2021年9月、40周年の節目に大々的なキャンペーンを開始。同年10月にはプライベートブランドを再編し、新たに「ファミマル」を発足した。この1年、ファミリーマートは日商および来店客数ともに好調だが、ファミマルはその一因となっている。本記事では、ファミリーマートCMOの足立光氏と、ファミマルの展開を手掛けるThe Breakthrough Company GOの三浦崇宏氏に、顧客の“脳内シェア”を獲得する取り組みについて取材した。

ファミリーマート全体の売上をけん引する「ファミマル」

MarkeZine編集部(以下、MZ):今回は、2021年10月に発足したファミリーマートのプライベートブランド「ファミマル」1周年のキャンペーンについてうかがっていきます。ファミマルの売上自体、とても好調のようですね。

足立:そうですね。ファミリーマート自体、2021年の40周年を機に、年間で様々な企画を展開してきました。おかげさまで日商もお客様の来店数も好調で、ファミマルはそれらを大きくけん引していると捉えています。

日商
日商データ

MZ:MarkeZineでは2021年12月、ファミマルのパッケージ周りを中心にGOの小川さんに取材させていただきました。また40周年全体に関しては、足立さんと電通さんにお話をうかがいましたが、改めてファミリーマートの取り組みにGOとしてどう関わっているか、うかがえますか?

三浦:僕らは2021年の年始、ファミリーマートの新しいプライベートブランド立ち上げから加わらせてもらいました。商品開発からローンチ、以降の様々なファミマル関連キャンペーン、そして今回の1周年キャンペーンを担当しています。

 GOとして、ファミリーマートのような国民的ブランドの大掛かりなプロジェクトは初めてで、準備期間も含めてこの2年ほどは社運を懸けるくらいの意気込みで取り組んでいます。僕が総責任者ですが、ローンチ以降は現場のメンバーが日々尽力しています。

定番商品のニュースを中心に情報量を爆増

MZ:全体の好調を、ファミマルがけん引している様子が先ほどのグラフからよくわかりました。この要因をどう分析されていますか?

足立:冒頭でも少し触れましたが、やはりお客様の来店数の伸びが大きいです。グラフを出すのは難しいですが、他社に大きく差をつけています。それが日商に表れていますね。

ファミリーマート エグゼクティブ・ディレクター兼CMO 足立 光氏
ファミリーマート エグゼクティブ・ディレクター兼CMO 足立 光氏

三浦:僕がクリエイティブディレクターとして、足立さんとご一緒してからずっと、発信するニュースの量が圧倒的に多いと感じています。情報量の圧倒的な増加が積み重なって、来店客数の伸びになり、売上に結びついています。

足立:情報量の点でいうと、定番商品のそれぞれに光を当てることを特に意識しました。コンビニといえば新製品のイメージもありますが、実は7~8割はお弁当やおむすびなどの定番商品です。なのでファミマルでもそれ以外でも、新製品だけでなく、定番商品のニュース化と拡散にも注力してきました。

MZ:ニュースがたくさんあると、やはりそれだけ客数に反映されるのですね。

足立:そうですね。特に、来店の意思決定が「インパルス型」であるコンビニには有効です。

 店舗や施設などリアルな場があるビジネスは、何カ月も前から予約して行くような「ディスティネーション(目的)型」と、それこそ“今日のお昼どうしよう”といったときにパッと決めて入る「インパルス(衝動)型」に分けられます。近所にいくつかコンビニがあったとして、どこに入るか前から決めている人はほとんどいませんよね。

 そこで「ファミリーマートにしよう」と意思決定する確率を上げるためには、その時点でお客様の脳内に“いいニュース”がたくさんインプットされていることが大事です。そして、人によってピンとくるニュースは違うので、いろいろな角度のニュースを一つひとつ大きく伝えているんです。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/11/25 08:30 https://markezine.jp/article/detail/40558

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