また、どのような状況であっても確度が高められるのはデータです。オラクルのテクノロジーとそのデータ分析に基づいたインサイトによってF1世界選手権の年間優勝を果たしたOracle Red Bull Racingチームとのパートナーモデルのように、不確実な時代にお客様とともに成長する関係を築くことに注力しました。
ネット広告の地殻変動が起こっています。Googleが2022年7月に発表した内容では、Chromeの3rd party cookie廃止が2024年まで再延期されました。3rd party cookie依存のネット広告配信技術は、崩壊するでしょう。業界の大混乱を避けるために、Googleはギリギリまで延期したように見えます。一方で、AmazonやMicrosoftなどは、1st party dataの質と量が非常に高く、近年、ネット広告事業を強化してきました。2024年に向けて業界勢力図が大きく変わっていくでしょう。GDPRで没落する企業と、勃興する企業。それぞれの戦略が明確になったのが2022年です。
2023年に向けて
Microsoft 365は WindowsだけでなくMac、iPhone、Androidでも使われているため、Microsoftには大量の 1st party data があります。つまり、GDPRが追い風となってMicrosoft広告事業を後押ししていきます。Microsoft Edgeの国内ダウンロード数は約7,500万。そのユーザー層に MS Rewardsのポイントを訴求し、Microsoft広告のリーチが拡大。その結果、広告主様に最高水準の価値を発揮するようになります。「2023年、Microsoft が日本のネット広告の勢力分布図を変えてしまった」と歴史が振り返ることになるでしょう。
日本マイクロソフト
Regional Vice President Japan, Microsoft Advertising
有園雄一氏
オーバーチュア(現・ヤフー)、グーグル(SalesStrategy and Planning/戦略企画担当)、アタラCOOなどを経て現職。2004年、検索キーワード入りテレビCMを考案、日本で最初にトヨタ自動車「イスト」CMが採用。2014年、Dual AISAS Modelを提唱。テレビ朝日の番組「#モデる 」では番組企画を支援し、DualAISAS Modelを利用して、「テレビ番組-テレビCM-SNS-ウェブサイト-EC/店舗」の連携を意図したコミュニケーション設計を行う。2016年〜19年、電通デジタル 客員エグゼクティブコンサルタント。2018年、アタラ フェローに就任。2018年度 電通 電通総研 カウンセル兼フェロー。2020〜2021年、ビービット マーケティング責任者。2019年〜、電通総研パートナー・プロデューサー。