How偏重の施策の限界
ここまでの記載でわかる通り、私はアソビューに入社して以来、一貫してデジタルマーケティングのHow(どのチャネルのどの手法で目標を達成するか)にこだわっていました。
今なら、いかにWho(顧客)の解像度が低かったかがわかります。
「週末・または旅行先で何をしようか考え、検索エンジンを活用して探している人」といった表面的な顧客の行動や、「20代女性グループでアクティブに遊ぶ人」など会員情報のボリュームゾーンをそのまま重要顧客と定義してしまっていました。

そして、アソビューに入社して4年目のタイミングでその時が訪れました。アソビュー!の仮説としては、毎週末のおでかけ機会・年に数度の旅行の機会に利用されるサービスになるはずが、リピート率が向上する兆しが一向に見えなかったのです。
いよいよリピート率に向き合わなければいけないということで、私は最もわかりやすい打ち手である狭義のCRM、つまりメールマガジンの運用や、ポイント・クーポンの機能を開発します。
ただ、自分たちの力だけでは、リピートに関する兆候を感じることができず、苦戦していました。
私を含め、アソビューに在籍する従業員の多くが、アソビュー!を通して週末の遊び方が変わっていくことを体験していた分、なぜ会員にその変化が起こせないのか、焦る日々が続きました。
★次回予告★
【第2回】アソビューはどのように顧客起点マーケティングを実施し、それによって何がどう変わったか