「すわりが悪い」CEPを捉え、リンクをスイッチさせる
ここまで、「市場シェアの拡大」と「カテゴリーの成長」の双方において、シェアが相対的に小さいCEPを捉えることが重要であると説明してきましたが、CEPを捉える時、もう1つ重要なポイントがあります。
それは、あるカテゴリーやブランドとリンクしているけれども「すわりが悪いCEP」を捉えること。つまり、現在リンクしているカテゴリーやブランドではなく、別のカテゴリーやブランドにリンクし直すことができるCEPを見つけるということです。
たとえば、「仕事のスイッチを入れたい時」というCEPでは、長らく「栄養ドリンク」がリンクしていました。ですが、主に20代の若年層においては、なんとなく「栄養ドリンク=おじさんくさい」というイメージがあり、まさにすわりが悪いCEPになっていたのではないかと思います。エナジードリンクは、このすわりの悪さを捉え、うまくリンクをスイッチさせることに成功しました。

後編の記事では、CEPのすわりの悪さを捉えた最近の好例としてヤクルトの「Yakult1000」のケースも用いながら、実際にCEPをどのように調査するのかを詳しく解説します。