病気の“予防”だけでなく、“共生”にも向き合っていく
サントリーウエルネスが、人生100年時代のシニアのリアルに向き合うまでの軌跡を紹介。本記事の前編は以下よりご覧ください。
田中:沖中さんがおっしゃるように医学の研究でも、孤独を感じている人のほうがそうでない人よりも認知症を発症しやすいという報告があるようです(参考)。サントリーウエルネスとしての取り組みをお伺いしたいと思います。
沖中:弊社は脳に必要な栄養を補う機能性表示食品を提供していますが、以前、お客様から「認知症と診断されたので商品の解約をしたい」と60分以上のお電話をいただいたことがありました。お客様は「今までありがとう」とおっしゃって電話を切られたのですが、その電話を受けた社員が「もしお客様が病気や不具合を抱えられてしまった時、我が社としてどう向き合うべきか?」という真剣な問いを提起してきたのです。
これが一つのきっかけにもなり、健康食品の会社として“予防”だけでなく、たとえ認知症などの状態であっても、誰もが自分らしく輝ける“共生社会”の創造にどう貢献していくか、サントリーウエルネスとして本格的に取り組むことになりました。
田中:それが『Be supporters!』の企画につながっていくのですね。
沖中:サントリーには、創業者である鳥井信治郎の「利益三分主義」の精神があります。事業で得た収益は、自社、お客様、そして社会で三分割すべきという考え方です。Be supporters!の企画は、まさにその精神に則ったものです。