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第106号(2024年10月号)
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【特集】テレビ×マーケティング2023

早期かつ継続的な出稿で真価を実感 Sansanに学ぶBtoB企業のテレビCM活用法

 昨今目にする機会が著しく増えたBtoB企業のテレビCM。ブランディングだけでなく、リードの獲得や商談の成功率アップにも一定の寄与を見込めるというが、効果を得るためには営業部門との連携や受け皿となるWebサイトの整備など、綿密な準備が不可欠だ。MarkeZineでは、数あるSaaS企業の中でもいち早くテレビCMの出稿に取り組み始めたSansanの北川裕彬氏を取材。テレビCMの放映を開始した2013年から約10年の間で同社が蓄積した知見をうかがった。

※本記事は、2023年5月25日刊行の『MarkeZine』(雑誌)89号に掲載したものです。

テレビCMの役割は信頼獲得と成長の加速化

──Sansanと言えば「それ、早く言ってよ〜」シリーズのテレビCMが印象的です。まずは貴社が描くマーケティング戦略の全体像と、その中でテレビCMが担う役割についてお聞かせください。

 当社では、営業DXサービスの「Sansan」とインボイス管理サービスの「Bill One」に加え、契約DXサービスの「Contract One」を提供しています。マーケティング部門のミッションステートメントは「目的を考え抜き、市場に新たな価値を届け、顧客を広げていく」です。

Sansan株式会社 ビジネス統括本部 マーケティング部 メディアプランニンググループ グループマネジャー 北川 裕彬(きたがわ・ひろあき) 氏 新卒で大手通信会社に入社し、法人営業やデジタルマーケティング、新規事業の立ち上げに従事。その後、化粧品会社におけるブランディングを経験し、2019年にSansanへ入社。現在はテレビCMやデジタル広告、ナーチャリングを司るメディアプランニンググループと、プロダクトサイトのパフォーマンス改善に取り組むサイトグロースグループを兼任している。
Sansan株式会社 ビジネス統括本部 マーケティング部 メディアプランニンググループ
グループマネジャー 北川 裕彬(きたがわ・ひろあき) 氏

新卒で大手通信会社に入社し、法人営業やデジタルマーケティング、新規事業の立ち上げに従事。その後、化粧品会社におけるブランディングを経験し、2019年にSansanへ入社。現在はテレビCMやデジタル広告、ナーチャリングを司るメディアプランニンググループと、プロダクトサイトのパフォーマンス改善に取り組むサイトグロースグループを兼任している。

 「市場に新たな価値を届ける」と「顧客を広げていく」の部分はマーケティングの存在価値そのものですが、これらの前にあえて「目的を考え抜く」という言葉を入れています。そもそも我々は何のためにマーケティングをするのか──この問いに正面から向き合うことを重視しているからです。「誰にどのようなメッセージで何を促していくのか」を徹底的に考えて、一つひとつのコミュニケーションに落とし込むプロセスを、非常に愚直に踏んでいる組織だと思います。

 当社のマーケティング戦略においてテレビCMが担ってきた役割は主に二つあります。第一に、顧客からの信頼獲得です。これはマーケティングというよりもブランディングに近いかもしれません。商談の場で相手企業の決裁者の方から「CM面白いですね」「見ましたよ」とおっしゃっていただく機会は非常に多いです。

 第二に、認知獲得および成長の加速です。当社は2007年に創業し、事業がまだ成長フェーズにあった2013年よりSansanのテレビCMを放映開始しました。Bill Oneの場合もサービスを開始した約9ヵ月後にはテレビCMを出稿しています。事業フェーズの早い段階でテレビCMを出稿した効果もあり、2022年にはARR(年次経常収益)14億円を達成したほか、同年7月に請求書受領サービスの売上高でシェアナンバーワンを獲得することができました(出典:ミックITリポート2022年7月号「驚異的な成長が見込まれるクラウド請求書受領サービス市場の現状と将来」)。

──一般的なSaaSプロダクトの成長スピードを考えると、驚異的な速さですね。

 SansanのテレビCMと地続きのストーリーでBill OneのテレビCMを制作することにより「あのSansanが新しいサービスを出した」という事実を多くの方々に知っていただくことができたと思います。早期かつ長期的なテレビCMの出稿で積み重ねてきた資産が、新たな事業の成長スピードを加速するのです。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/05/31 17:46 https://markezine.jp/article/detail/42299

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