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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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イベントレポート

企業はクリエイターとどう向き合うべきか?UUUMとアマナが考える、消費者の心に届くコンテンツ作り

クリエイターと向き合う3つのアプローチ

杉山:クリエイターエコノミーの展望について伺いたいのですが、市川さんはどのように見ていらっしゃいますか?

市川:日々、多種多様なアカウントやチャンネルが立ち上がり、色々な人がクリエイターとしての活動を始めています。間違いなく、個人経済圏の市場は拡大していくでしょう。一方、グローバル視点で見ていくと、ビジネスチャンスを増やしていかないといけません。日本の強みであるコンテンツ文化を広げるためにも、クリエイターエコノミーは重要な要素だと考えています。

青木:消費者が活発に発信する社会になると、企業やブランドとファン、クリエイターの関係も変わってきますよね。企業としても、どのように向き合うのか模索していくことが重要だと思います。

 英国のフリマアプリ「Depop」ではユーザー自身が古着を着た写真を投稿し、自由に表現・発信でき、消費者がメディア化してサービスを活性化させている様子が見られます。

青木:企業がクリエイターエコノミーと向き合う上で、一般的には3つのアプローチがあると考えられています。まず、「クリエイターを集約するエージェント」になる方法。クリエイターの代表としてビジネスの仲介に入る、広告プラットフォームなどに多い形です。次に、「クリエイターと伴走するパートナー」。ビジネス面や資金面の支援がこの形です。最後に、「クリエイターを拡張するデスラプター」になることです。クリエイターにとって新たなビジネスモデルなどを一緒に構築する形です。今後はデスラプターのカタチをとる企業の増加が想定できます。

企業とクリエイターが価値を「共創」する

杉山:企業が、クリエイターや消費者とコミュニケーションするうえで何がポイントになりますか?

市川:私は、営業現場でクライアントに対して「クリエイターを起用するなら、最低3つは動画を見てください」とお願いしていました。もちろん企業様のKPI達成のための案件なのですが、クリエイター側の視点を知ってもらわないとできないこともあるからです。

 クリエイターが企業を理解するだけでなく、企業側もクリエイターがどんな思いを持ち、どういった活動をしているのかへの理解が不可欠です。当社は「ビジネス共創」を掲げていますが、私たちとクリエイターだけでなく、他の企業やファンも巻き込んで一緒に価値を作り上げることが重要だと考えています。

青木:今回のセッションで「熱量」という言葉が印象に残っていますが、それは企業やブランドが抱えている「人」の要素が大きいと思います。その人たちが何を想い、どう伝えていくのかが重要ですね。

杉山:最後に今後の展望について、注目している領域について教えてください。

市川:注目の領域は、リアル×バーチャルですね。私たちは「2.5次元」のクリエイターとも一緒に仕事をしています。2.5次元とは、YouTubeではキャラクターとして活動し、リアルのイベントでは生身でお客さんの前に出る形のことで、ファンの熱量も高いです。私は以前から「新しい景色を見たい」と社員たちに伝えており、今後も新しい景色を見られるコンテンツを作り続けたいです。

青木:今後クリエイターエコノミーが進化する中で働き方なども変わり、今まで想像できなかったような仕事も増えていくと思います。まだまだ課題はありますが、これからクリエイターマインドを持った人たちがより活躍できる社会にできるかが重要ですね。

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この記事の著者

加納 由希絵(カノウ ユキエ)

フリーランスのライター、校正者。

地方紙の経済記者、ビジネス系ニュースサイトの記者・編集者を経て独立。主な領域はビジネス系。特に関心があるのは地域ビジネス、まちづくりなど。著書に『奇跡は段ボールの中に ~岐阜・柳ケ瀬で生まれたゆるキャラ「やなな」の物語~』(中部経済新聞社×ZENSHIN)がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/07/28 08:00 https://markezine.jp/article/detail/42674

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