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新・女性のココロを動かすマーケティング術

欲しくてもあえて買わない「キープ消費」とは?急増の理由とSNSでの対策を徹底解説

キープ消費攻略のためのSNS活用、5つのポイント

 では具体的に、「メガ割」を含むECモールのセールイベントをどのように攻略していけばいいのかを、キープ消費の具体的な行動導線に則って5つのポイントにまとめました。

【1】セール期間外にSNS投稿を「保存」させる

 多くの生活者が「今度のセールで買おう」と日常的に気になるアイテムを無意識的にSNSで保存活動をしています。そのため、企業はいかにセール期間外から商品を保存してもらうアクションをするかが重要です。中でも、一般的に保存率が高いと言われる「文字入れ投稿」をセール期間外のプロモーションで強化しておくことが有効だと言えます。これにより、セール時に見返してもらえる確率がぐっと高まります。

【2】セールの情報収集タイミングで「気になる」存在を目指す

 セール期間外の保存も重要ですが、当然セール開催直前にはそのセールに特化した検索行動が急増します。この積極的な情報収集にきちんとSNS投稿が引っ掛かるよう、開催3日前から前日を目途に「#メガ割」のような関連キーワードを仕込んでおくことも欠かせません。

 また、この時期は情報量が一気に増えるため、「発信者の信頼性」がより重視される傾向にもあります。信頼性の高いインフルエンサーや美容垢から熱量の高いレコメンドがもらえるよう、普段からインフルエンサーと良好な関係値を構築しておいたり、ギフティング施策などで商品の良さを理解しておいてもらったりすることも大切です。

【3】ECモールのランキング上位を目指す

 SNSだけではなく、ECモール内のランキングを見て購入を決めるというケースも多いため、当然ランキングの上位に入るための工夫も大切です。これは各ECモールによって対策は異なりますが、たとえばQoo10ではお得感を演出したセットや限定エディションが注目を集めやすく、ランキングも上位になりやすい傾向にあるため、こういったスペシャルプランの設計も有効だと考えられます。

【4】クチコミ検索時に購入の後押しになる評判をためておく

 前述の通り、セールのための保存行動は期間外から日常的に行われていますが、この段階ではあくまでも「購入検討の候補」としての意味合いが強くなっています。そのため「まとめ投稿」のようなポイントを押さえた情報が好まれるのですが、いざ絞りこんだ候補の中から実際に購入するかを決めるために、セール期間中には商品のより詳細な評判を検索するユーザーが多くなります。

 そのため文字入れ投稿だけでなく、コスメであれば肌の状態や仕上がりがイメージしやすい顔出しをした投稿など、よりリアリティの感じられる情報を仕込んでおくことで、購入の後押しにつなげることができます。

【5】ストック品としてのポジションを確立する

 せっかくお得に買えるタイミングだからこそ、今まで手を出せなかった新しいものにトライしたいという需要もあれば、普段から使っているものをお得に買ってストックしておきたいという需要も多くあります。

 SNSきっかけで商品をリピートしたことがある人は約50%という調査データ(※3)もあり、SNSでの評判対策によって、ストックしたい商品としてのポジションに近づけられると考えられます。具体的な対策法としては、愛用者を起用したインフルエンサー施策などで、「買い続けるべきアイテム」という印象をつけていくのが有効でしょう。

(※3)MimiTV調べ

ECモールイベントの活用は、すべてのブランドにとって重要に

 今後もECモールのセールイベントはさらなる盛り上がりを見せていくことが予想されます。EC販売がメインのブランドはもちろんのこと、店販メインのブランドにとってもより一層重要なビッグモーメントとなっていくでしょう。特に女性がメイン購入層のカテゴリを担当されている方々はこのチャンスを逃すことのないよう、ぜひ今回ご紹介した5つの攻略ポイントを参考にしてみてください。

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この記事の著者

佐藤 由紀奈(サトウ ユキナ)

トレンダーズ株式会社 コンテンツクリエイティブDiv.マネージャー。
WEBプロダクションのプランナーを経て、2014年より現職。
ソーシャルトレンドニュース編集部所属ライター、漫画PRサービス「Comitter」 のクリエイターとして幅広い企業のマーケティング支援を担当。「TT総研」の研究員として若年...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/09/14 08:00 https://markezine.jp/article/detail/43380

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