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第107号(2024年11月号)
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Robloxは顧客との新たな接点になれるか

「千鳥ノブを世界のNOBUに」野田クリスタル、吉本興業が注力するRobloxの取り組み

 2024年注目の没入型プラットフォーム「Roblox」。本連載では、Robloxに関して編集部が国内の企業に3回に分けて取材をしました。1回目は、芸人・野田クリスタル氏と吉本興業のオンライン関連事業全般を手掛けるFANYの代表を務める梁氏、IPコンテンツ活用を推進する田中氏に、吉本興業がRobloxを活用する背景やRobloxで提供する顧客体験などについて聞きました。

野田ゲーがRobloxに進出する狙い

 2023年9月に開催された東京ゲームショウ。Robloxブースでは、お笑い芸人・野田クリスタルさんが登壇し、Roblox上でプレイできる新作ゲーム「PROJECT NOBU」を発表しました。同ゲームは2022年7月にNintendo Switchで発売された「スーパー野田ゲーWORLD」に収録されている「信 ~NOBU~」をRobloxに移植したもの。

 Switch版では、異世界に迷い込んだノブさんが主人公となり、モンスターたちを次々となぎ倒すアクションゲームでしたが、PROJECT NOBUでは巨大化したノブさんをRobloxプレーヤーが協力して倒すゲームに。2024年中のリリースを目指し現在開発を進めています。

PROJECT NOBUについて説明する野田クリスタルさん(一緒に写っているMCはお笑い芸人GAGのひろゆきさん)
PROJECT NOBUについて説明する野田クリスタルさん(一緒に写っているMCはお笑い芸人GAGのひろゆきさん)

 この発表に合わせ編集部では、野田クリスタルさんにインタビュー。野田さんが今回「信 ~NOBU~」をRobloxに移植する背景や開発の意気込みを聞きました。

MarkeZine編集部(以下、MZ):今回Robloxに「信~NOBU~」の移植を決めた背景を教えてください。

野田クリスタルさん
野田クリスタルさん

野田:最初はスマートフォンで野田ゲーを出したかったんです。ただ正直ゼロからスマートフォンのゲームアプリを開発するのも、ダウンロード数を伸ばすのもハードルが高くてどうしようかなと。その中でRobloxでのゲーム開発の話をいただき、Robloxであればスマートフォンでもプレイできるところから、これはやるしかないと企画会議をスタートしました。

 企画会議ではどのゲームをリリースするか話していて、最初は「つり革(野田ゲーの中の代表作)」で、これまで2Dだったグラフィックを3Dにして電車に振り落とされないようにするゲームを考えたんです。ただ、作りづらい可能性があったので、これまでにリリースされていたRobloxのゲームをいくつかプレイしてみました。

 その中にタワーディフェンスゲーム(プレーヤーが敵の攻撃から拠点を守るもの)があって、これは「信~NOBU~」との相性が良さそうだと。

 また、僕の中でオンラインゲームと言えば大きな敵を大勢で倒すというイメージもあったので、ノブさんを巨大化させてみんなで倒すゲームにすることを決めました。

PROJECT NOBU
PROJECT NOBU

千鳥ノブを世界のNOBUに

MZ:Switchからの移植でゲーム性もだいぶ異なると思いますが、どのようなゲームにしたいですか。

野田:「信~NOBU~」は死にゲーがテーマなので、プレーヤーは一撃で死んで何度も生き返って倒しに行って、一番ダメージを与えた人が優勝みたいなシステムにできるといいなと思います。

MZ:Roblox史上、一番難易度の高いゲームになるかもしれませんね。

野田:一番難しいゲームになってほしいです。でも、Robloxは操作性が良くて、環境も整っているので遊びやすさは保証されています。だから、単純だけど難しいゲームにしたいです。

MZ:野田さんから見た、Robloxの魅力はなんでしょうか。

野田:いい意味でも悪い意味でも何でもありなところです。海外の人から見たら、「信~NOBU~」を疑問に思うかもしれないし、おもしろがってくれるかもしれない。別にキャラクターがかわいい必要もなくて、ノブさんでもいい。

 世界で利用されているプラットフォームなので、何がヒットするかわからないロマンがRobloxにはあるんですよね。YouTubeが出たての頃みたいな。

MZ:千鳥のノブさんが世界のノブさんになる可能性もあるかもしれませんね。

野田:本当に15%くらいはノブさんが世界で有名になる未来があると思っています。

MZ:最後に今後のRoblox版の「信~NOBU~」に関する展望をお願いします。

野田:完成したら、まずノブさんにプレイしてもらいたいですし、2024年の東京ゲームショウにノブさんと登壇したいです。そして一番の目標は、ノブさんと一緒に海外に行くこと。世界の人に「これが本物の『信~NOBU~』ですよ」って紹介します。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/12/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/44332

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