Spotify・radiko・ポッドキャスト……プラットフォームごとの最新動向
MZ:オーディオ広告の出稿や音声クリエイティブ活用支援を行ってきた八木さんから見た、主要プラットフォームの現在の動向や特徴についてお教えください。
八木:国内で音声広告出稿を行う場合、Spotifyとradikoが代表格です。基本的に音楽の合間に流れる広告を出稿することになりますね。Spotifyは、13歳からターゲティングが可能な点が大きな特徴です。一方radikoは、来店計測の機能やブランド認知度の向上がわかるデータの取得が充実しているという強みがあります。
上記のプラットフォーム以外だと、ポッドキャストの活用も選択肢の一つです。ポッドキャストは、一回の配信で様々なプラットフォームから公開することができます。また音声メディアだけでなく、YouTubeに配信可能な点も注目です。
ポッドキャストはユーザーの傾聴性が非常に高く、テレビを上回る想起やエンゲージメントにつながるという調査結果もあるほどです。したがって、企業のブランディング目的で有効だといえます。
この他、stand.fmは運用型広告を始めており、入札形式で枠を購入できます。一方、Voicyはタイアップの「ホストリード広告」が多いことが特長です。これはパーソナリティが広告を読み上げる出稿方法であり、高い広告性能を誇ります。また、ゲーム体験を崩さずに広告案内ができる「ゲーム内音声広告」も増えてきていますね。
動画と使い分ける形で、音声に注目する企業が増加
MZ:企業が音声広告の出稿を検討した際に、併用する場合も多いと思います。どのようなケースが多いでしょうか。
八木:ご相談が多いケースとしては、動画広告を行った後に、新しい顧客層にターゲティングする目的で音声広告を検討されることですね。この他、動画コンテンツから音声だけ切り出して二次利用する使い方もありますね。

MZ:マーケティングにおける音声活用の、今後の展望を教えてください。
八木:今後は、本日お話しした形だけでなくOOH(屋外広告)や店舗など、音声活用の場が広がっていくと考えます。コンビニエンスストアの店内において流れる放送で、企業名やサウンドが頭に残っている、という経験は誰しもされていますよね。そういった屋外の展開も含め、まだまだ音声活用は発展していく可能性が十分あると見ています。
また当社は「デジタル音声広告の発展を通じて音声市場を拡大する」をミッションに掲げています。引き続きラジオやポッドキャスト、音声アプリなど、音声に関する様々なソリューションやコンテンツを開発・提供していきます。音声広告が活用できる場を広げていくことで、音声市場を盛り上げていきたいですね。
