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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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イベントレポート

なぜサントリーは長くスポーツのマーケティング活用を行ってきたのか?識者らが語る、魅力と活かし方


スポーツが人の心を動かす時、企業はどう寄り添えるか

田中:スポーツの魅力をどのように企業活動に活かせば、効果を発揮できるでしょうか。リテラシーや文化の問題などもあると思いますが、皆さんはどうお考えですか。

松岡:スポーツを使って色々なマーケティングができるにもかかわらず、「少し特殊な領域」と思われていると感じます。実際はもっと身近で、多彩な角度から企業のマーケティング活動で活用できることを伝えていきたいです。

 スポーツの企業との関わり方というと、スポンサーシップや協賛という表現をしがちですが、「パートナーシップ」という形をもっと広げていけたらと考えています。スポーツ側と企業側、それぞれのアセットを組み合わせることで価値を向上していく考え方、Win-Winとなる活用の仕方です。

鈴木:私は日本のスポーツ界全体の立ち位置を踏まえた時、これから先グローバルの観点では間違いなくアジアを戦略的に考えるべきだと思います。日本のアスリートはアジアの中でもシンボリックな存在になり得ると感じていますね。

 また人が何かを買うなどの行動につながる時は、感情が揺れ動いた時です。スポーツはそういった意味でも価値を生み出せるコンテンツであり、様々な形で企業活動に活かすことができるのではないでしょうか。

馬場:企業が協賛して看板などを出して認知を取るだけでなく、その先、より深い接点や経験ができるかですよね。まさに鈴木さんがおっしゃった人の心が動く瞬間に、企業やブランドがどう寄り添えるかが重要ですね。

田中:人間は感動した瞬間、情報をナラティブで刷り込まれます。スポーツのリアルな筋書きのないコンテンツは脳に直接訴えかけることができますから、大きな価値が出ると思っています。

スポーツを課題解決の場として活用

田中:最後に、今後の展望やメッセージをお願いします。

松岡:私たちはパートナーシップという形で、スポーツを企業の課題解決の場として活用いただける関係を目指しています。WEリーグでは女性活躍を理念に掲げていますから、たとえば「顧客の大半が女性だが、役員に女性がいない」といった課題に対するノウハウの提供も可能だと思います。

鈴木:日本のこれからの成長産業として、スポーツやヘルスケア領域は間違いなく挙げられます。この市場を作っていかないと自分たちの持つアセットを活かせなくなってしまいますから、今がチャンスととらえて皆さんと広げていけたらと願っています。

馬場:私自身、今日お話しした内容も試行錯誤しながら進めている部分が大きいです。やはり企業がスポーツにおいて何らかの取り組みを行い継続する上で、長期的な考え方も含め上層部までその意味合いや成果をきちんと理解してもらうことが必要になります。私はその効果をしっかり説明していきたいと思っていますし、同じ悩みを持つ方とも連動して、企業の枠を超えてその悩みを解決していきたいですね。

田中:企業の方々にスポーツの活用方法をより知っていただき、企業活動の中でユーザーの記憶に残るコンテンツとして使っていただきたいですね。本日はありがとうございました。

写真提供:ad:tech tokyo 事務局

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/02/02 00:19 https://markezine.jp/article/detail/44389

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