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無駄にならないインフルエンサーマーケティングを。専門家に聞いた成功に導く四つの要素

 インフルエンサーによる商品やサービスのPRは、プラットフォームやそのフォーマットの多様化によって広告主が求められる選択はますます複雑になり、企業が効果的に運用するのは難しいとの声も聞かれる。今回はインフルエンサーマーケティングの専門的な支援に実績を持つ株式会社ウィングリット(以下、ウィングリット)の代表取締役・PRプランナーである安藤公春氏、同社早坂南歩氏に、課題や施策成功のヒントを聞いた。

選択肢の多さがかえって悩みに。全体戦略とのバランスが取れない広告主も

MarkeZine編集部(以下、MZ):ウィングリットはインフルエンサーマーケティングの専門的な支援に実績をお持ちですが、近年のこの領域で広告主企業からどのような悩みを聞くことが多いでしょうか。

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株式会社ウィングリット 代表取締役 PRプランナー 安藤 公春氏
戦略PR会社でSNSを活用したECサービスの企画・運営を経験。電通PRコンサルティングに移りインフルエンサーマーケティング事業を立ち上げた後、2019年の1月にウィングリットを創業。戦略プランニングに基づくインフルエンサーマーケティング支援を主軸に事業を展開する

安藤:「この商品をSNSで話題化して売上を上げるにはどうすればいい?」というオープンクエスチョンをいただくことが増えています。

 一言でSNSマーケティングといっても、YouTubeやTikTok、X、Instagramと多くのプラットフォームがあり、投稿フォーマットも多岐にわたります。またインフルエンサーも日に日に増えています。そんな中、広告主にとっては「何を、誰に、どんなメッセージで発信するべきか」の選択が難しく、総合広告代理店を通じてインフルエンサーに依頼しても費用対効果が見合わないケースもあるようです。

 また、広告代理店の支援を受けながらインハウスで運用しようと考える企業もありますが、インフルエンサーのリストやキャスティング案のみの提供、ツールのみの支援というケースも多いのです。これでは施策全体を俯瞰できません。

 インフルエンサー施策やSNS マーケティングは、マーケティング施策全体に組み込んで企画することが必要です。全体戦略がないままに施策を打つと、他のプロモーションとのバランスが取れなかったり、非効率な発信に終始してしまったりする懸念もあります。

 そこで、多岐にわたる要素を解像度高く把握し、戦略のプランニングからインフルエンサー施策の具体的なアクションまで落とし込むことが求められています。我々のような専門的な支援会社に広告主、代理店の双方からご相談が集まるのも、そのような理由なのではないでしょうか。

インフルエンサーマーケティングに欠かせない「四つの要素」とは

MZ:インフルエンサーマーケティングを成功に導くために、広告主やパートナーが設計する際の視点として、どのような要素が求められると考えますか?

安藤:ウィングリットではマーケティング戦略全体の中で、インフルエンサー施策がどの目標に寄与し得るのかという「戦略」を立て、「キャスティング」とそれに紐づく「コンテンツディレクション」を行い、ブーストさせるための「広告」を打つ。以上、四つの要素をインフルエンサー施策に落とし込んでいく必要があると考えています。

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 最も大事なのは「戦略」です。そもそものKGI、マーケティングゴールをきちんと定めた上で、そこに紐づくKPIを策定します。コンテンツや投稿タイミングなどの施策設計はその上にこそ積み上がっていくものです。単にエンゲージメント数だけを追ってもマーケティング全体の中で何の意味を持つのかというところまで落ちてこないと、PDCAを回せません

 PR対象となるブランドの商材領域、事業領域によっても戦略は異なります。たとえば美容商品やガジェットの場合、消費者の関与度は高く、購入を失敗したくない気持ちを強く持っています。同じ高関与度層の購買やレビューを参考に購入の意思決定をしていく傾向があり、その商材領域において影響力や発信力の高い人たちをいかに味方につけて話題化させていくかがマーケティング全体の中でも重要なファクターです。

 一方、飲料や食品などの商材領域に関して消費者の関与度は比較的低く、「あのインフルエンサーがおすすめしているから」と気軽に試すケースも考えられます。商材領域やマーケティングフェーズごとに、どんなインフルエンサーを起用して、どんなコンテンツ、メッセージを発信していくべきかは大きく変わってくるのです。

 また、コミュニケーション全体での効果最大化を狙うには、インフルンサー施策以外の広告施策との連動も重要です。テレビCMや運用型広告では、PGC(プロフェッショナルジェネレーテッドコンテンツ)でブランドとして深く知らせるべき商品のバリューとファクトを伝えます。絶対的な認知の量、接触回数の量を担保していくのです。そして、インフルエンサーのコンテンツや口コミ、つまりUGC(ユーザージェネレーテッドコンテンツ)によって話題感の醸成や好感をともなった認知を狙います。

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キャスティング/ディレクションは「人」と「情報」の2軸で大きく変わる

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社ウィングリット

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/03/14 11:00 https://markezine.jp/article/detail/44905

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