若年層における認知度の高さ
──現時点で、晴れ風ACTIONに対する消費者の反応はいかがですか?
想定以上の反響を実感しています。4月2日に第一弾として桜の保全活動に対する寄付を募ったのですが、目標の寄付金額(4,000万円)を5月21日時点で早々に達成しました。我々の予想を超えるスピードでしたね。また専用サイトの来訪者数や、お一人あたりの平均来訪回数が多いことにも驚きました。SNSでは複数の方が晴れ風ACTIONについて発話してくださっていて「サイトへの来訪を毎日の習慣にしています」「活動をとても応援しています」「ビールを飲んで寄付もできるため、良い気持ちになれました」などのポジティブな声を頂戴しています。
──SNSでの発話を促す工夫があればお話しください。
サイト上で寄付を完了した方に、寄付証明書のようなものを発行しています。「あなたは●●に寄付しました」という、寄付先を示す文言を記載しており、SNSに証明書付きの投稿をワンクリックで発信できるようにしています。
──晴れ風ACTIONは「応援消費」や「トキ消費」にマッチした企業活動のモデルケースだと思います。企画の際に、そのような特定の消費行動をイメージされていましたか?
応援消費の文脈を意識して設計したわけではありませんが、この時代に生まれる新ブランドとして、おいしいビールをお届けすることはもちろん、プラスアルファの新しい価値をお客様にお届けしたいと思っていました。結果的にSNSなどで、晴れ風と晴れ風ACTION双方へのポジティブな感想を見かけるため、嬉しいですね。
──晴れ風ACTION自体の認知度を高めるために、どのような広報活動を行っていますか?
缶の裏面に専用サイトへ遷移する二次元バーコードを記載しているため、そこが主な導線になっています。実際、サイト来訪者のほとんどが缶の二次元バーコード経由です。加えて、取り組みに関心を寄せてくださった地方のローカルテレビ局から取り上げていただくほか、当社が運営しているオウンドメディアでの広報などを通じて、晴れ風ACTIONの存在を徐々に広めています。
──晴れ風ACTIONが商品の購買や認知度の向上に寄与している実感はありますか?
まだスタートしたばかりの取り組みである上、発売直後は「17年ぶりの新商品」を打ち出したコミュニケーションが中心でしたから、本格的な検証はこれからだと考えています。ただ、晴れ風認知者の中に晴れ風ACTIONをご存知の方がどの程度いらっしゃるか調査したところ、特に、若年の晴れ風認知者における晴れ風ACTIONの認知率が非常に高かったんです。
さらに若年層では「(晴れ風ACTIONを)知っていて、寄付したことがある」と回答された方も多くいらっしゃいました。最近は社会的な活動に対する関心の高い若年世代が増えていると聞きますが、実際の数字を見て実感しました。晴れ風ACTIONがブランドへのロイヤルティや好意度に寄与するかもしれませんし、今後も引き続き調査を続けていきます。