従来のマーケティングが通用しなくなっている
──人々の価値観や購買スタイルが刻々と変化し、多様化も進む昨今、マーケティングの観点では、カスタマージャーニーが描きにくくなっているように思います。価値観/購買スタイルの多様化やカスタマージャーニーの描きにくさは、御社においても実感されていますか?
非常に強く感じています。酒類メーカーは昔も今もテレビCMの出稿量が多い業界です。テレビCMに投資をして、店頭でも商品を大々的にディスプレイしていただければ、一定のトライアルや認知は獲得できていました。我々も過去にヒットした商品から同様のラーニングを得ていたのですが、最近はそれだけではかつてのような手応えが得られなくなってきたと感じます。その背景には、テレビを見る人口の減少や、情報過多の時代で広告が消費者の記憶に残りにくくなっていることなど、様々な要因があるのかもしれません。
また、ビール市場の多様化もカスタマージャーニーに影響を与えていると言えます。価格帯の広がりはもちろん、クラフトビールをはじめとする新興カテゴリーが台頭する中、商品ごとにカスタマージャーニーをしっかりと描かなければ生き残ることは難しいでしょう。
──気まぐれな消費者の実像を捉えるために、リサーチやデータ分析など、御社で取り組まれていることがあれば教えてください。
ブランドチームで実施する調査に加え、ブランドを横断したカテゴリー単位での調査も定期的に行いながら、お酒に対する意識の変化や消費者の価値観に見られる変化を捉えるようにしています。
──最後に、御社が晴れ風ACTIONにおいてチャレンジしたいことや、ブランドの展望をお話しください。
晴れ風の発売および晴れ風ACTIONのスタートから、まだ1ヵ月半しか経過していません。今はおかげ様で好調ですが、過去には初動が良かったものの、その勢いが長く続かなかったブランドも少なくありません。ブランドがなくなってしまうと、晴れ風ACTIONに感謝や応援の声を寄せてくださったお客様や自治体の皆様を裏切ることになります。まずはブランドをさらに大きくして、寄付先に還元できる額を増やし、より多くの日本の風物詩に恩返しをしていきたいです。
元々「100年先もビールを楽しんでもらえる世界をつくりたい」という思いから晴れ風の開発がスタートしたため、商品の味はもちろん、晴れ風ACTIONのサイトや仕組みも常にブラッシュアップさせながら、ビールを長く楽しんでいただけるよう努めます。

 
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                
                                 
                                
                                 
              
            