代替IDでリーチ20%増&CPC30%減の事例も
3本の柱を支えているのがAIです。ファーストパーティーデータやプライバシーサンドボックスなど、あらゆるところからシグナルがインプットされる中、AIによって最適なシグナルをリアルタイムに判断することができています。
──3本の柱に関連した取り組みで、既に成果が出ている事例はありますか?
二つの事例をご紹介しましょう。まずは、代替IDを活用した取り組みです。インティメートマージャ―社のIM-UIDと当社のソリューションを連携することにより、リーチを連携前の+20%に、CPCを連携前の-30%にすることができました。
次に、米国の大手パブリッシャー「Slate」における事例です。Slateが保有するログインユーザーのメールアドレスをハッシュ化した上で当社に共有し、それをシグナルとして広告のターゲティング配信を実行したところ、SlateのCPMに138%もの上昇が見られました。
──Criteo以外にもポストCookieソリューションを提供している企業がある中、ソロモンさんは他社との違いをどのように捉えていらっしゃいますか?
やはり包括性でしょうか。ここまで広範囲のソリューションを提供しているプレイヤーは非常に少数ですから、包括性は第一の差別化ポイントであると言えます。
もう一つの優位性は高精度のAIにあります。当社はAIのレガシーとして非常に優れた技術を有しており、機械学習およびAIのエンジンは常に改善・改良を重ねています。2024年にシンガポールで開催された「Singapore Business Review Awards」では、当社の技術「DeepKNN」がAI - 広告部門のアワードを受賞しました。
局所的なアプローチに閉じないで
GoogleやMetaなどの大手プラットフォーマーと、テックパートナーとして深く連携している点も、当社の大きな強みと言えます。実際、プライバシーサンドボックスの検証を担うテスターとして、Criteoは最大規模のパートナーです。加えて当社は、世界各国の1,000を超えるパブリッシャーと、SSPを介さず直接インテグレーションをしています。パブリッシャーからのシグナルをAIで学習することにより、アドレサビリティの維持・向上につなげているのです。
──最後に、ポストCookie時代の本格到来を乗り越えようと奮闘する広告主に向けて、ソロモンさんからアドバイスをお願いします。
局所的なアプローチに閉じないことでしょうか。包括的なアプローチを実践しているテックパートナーを選んだ上で、アドレサビリティの維持・向上に取り組まれると良いと思います。
また「消費者とどのようにエンゲージしたいか」ということも、ぜひ考えていただきたいです。考える際は「そのエンゲージの仕方によって、どのようなインプットが得られるか」「得られるインプットに価値はあるか」も加味すると良いでしょう。たとえば、メールアドレスというインプットが得られれば、ファーストパーティーデータは非常にリッチになりますよね。とにかく数多くの検証を重ねることが、成功の鍵だと思います。
ウェビナー「Criteoのアドレサビリティ戦略と、今すぐできるクッキー制限対策」
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