全方位カバー!アドレサビリティ戦略「3本の柱」
また、テックパートナーの力を借りることも有効でしょう。Criteoでは、最適な代替策の選択をクライアントに代わって行うことができますから、クライアントはそれ以外の重要な業務にリソースを割くことができます。
──CriteoがWeb広告のアドレサビリティを維持・向上するために、取り組んでいることを教えてください。
「包括的かつ多面的なアプローチ」が当社の基本姿勢です。デジタルエコシステムそのものが多様性に富む中、当社のパートナーである広告主や広告パブリッシャーに、適切なソリューションをお届けしたい思いがあります。
基本姿勢に則り、当社ではアドレサビリティ戦略を3本の柱で構成しています。第一の柱が「ファーストパーティーデータ」で、第二の柱が「プライバシーサンドボックス」、そして第三の柱が「クローズドな環境」です。
第一の柱では、広告パブリッシャーや広告主と連携しながら、ハッシュ化されたメールアドレスを活用するためのオンボーディングを行っています。ほかにも、40を超える代替IDを活用し、ファーストパーティーデータを様々なシグナルとして広告配信に活用できるようにしています。
第二の柱については、Googleがプライバシーサンドボックスの取り組みを始めた当初から、CriteoはGoogleにフィードバックを提供してきました。その結果、三つの主要なAPIにおけるテストを通じ、広告のアドレサビリティ維持の実現に向けた検証を行いました。三つのAPIとは「Topics API」「Protected Audience API」「Attribution Reporting API」です。
Metaやリテールメディアのユーザーにもターゲティングが可能
Topics APIによって、そのユーザーが関心のあるトピックを理解することができると同時に、広告主や広告パブリッシャーがGoogle Chromeにおいて、関心のあるトピックに応じた広告を展開することができます。
またProtected Audience APIを使うことにより、広告主や広告パブリッシャーはインタレストグループを自動生成でき、Google Chromeのブラウザ環境においては1to1のターゲティングが可能となります。Attribution Reporting APIは、前述した二つのAPIがパフォーマンスへいかに貢献しているかを計測し、レポーティングするためのAPIです。
Google Chromeにおけるサードパーティークッキーのサポート廃止にともない、数多くのシグナルが既に使えなくなっています。今後もこの動きは続くため、Topics APIやProtected Audience APIを介してファーストパーティーデータの活用につなげる考えです。
Criteoのアドレサビリティ戦略を構成する3本の柱に話を戻しましょう。第三の柱であるクローズドな環境とは、Metaなどとのパートナーシップシップやリテールメディアのオンサイト広告を通じて、アドレサブルな環境にいるユーザーへのリーチを可能にするというものです。
たとえばMetaのようにユーザー全員がログインをしているクローズドな環境や、消費者の購買チャネルである小売企業のWebサイトなど、広告主が自社のファーストパーティーデータと紐づけることが難しい配信環境にも、当社を介せばリーチをすることができます。