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【特集】進化するテレビマーケティング、現在の選択肢

テレビのリーチ力を活かし「利用のバリア」を解消していく。Uber Eats流・テレビCM活用術

 地上波テレビの視聴率が低下している──そんな情報が飛び交う今、広告主企業はテレビCMの価値をどう捉えているのだろうか。「今夜、私が頂くのは…」「Uber Eatsで、いーんじゃない?」など耳に残る数々のテレビCMでお馴染みのUber Eats。最近では、Netflix『シティーハンター』とのコラボCMも話題を呼んだ。長年テレビCMを活用するUber Eatsでは、こうした視聴状況の変化を受け、今テレビCMをどのように捉え、活用しているのだろうか。Uber Japanでマーケティングマネージャーを務める阿部ひとみ氏に、同社のマーケティングにおけるテレビCMの位置づけやコネクテッドTVとの棲み分け、今後の展開について聞いた。

大規模リーチメディアとして外せないテレビCM

MarkeZine編集部(以下、MZ):Uber Eatsのマーケティングにおいて、テレビCMは現在どのような役割や位置づけとなるのでしょうか。

阿部:「リーチ」と「インパクト」の役割として捉えています。昨今は消費者の生活スタイルが変化し、視聴率や接触時間が低下している状況ではあるものの、「同じ時間に同じ番組を大勢の人が見る」日本の地上波テレビの公共性はまだまだ高く、世界的に見ても数少ないリーチメディアだと考えています。メディアプランニングの際はテレビCMを中心に議論していきますし、従来から重要なタッチポイントのひとつとして考えているのは変わりありません。

Uber Eats Japan マーケティングマネジャー 阿部 ひとみ氏
Uber Eats Japan マーケティングマネジャー 阿部 ひとみ氏
広告代理店でメディア・コミュニケーションプランナーとして複数のグローバルブランドを担当した後、事業会社のブランディングに従事。楽天、バイトダンス(TikTok)などのブランド戦略事業を経て2022年よりUber Japanのマーケティングチームにて各プロジェクトマネジメントを担当。

MZ:特に若者世代において、視聴率や接触時間の低下は顕著になっていると思います。Uber Eatsでは若者向けにメディア戦略を使い分けることもあるのでしょうか。

阿部:Uber Eatsのターゲットは小さな子どものいる若年層ファミリーなので、テレビを見ない人は増えてきていると思います。そのような傾向を踏まえ、メディアプランニングの際はテレビを中心に据えつつも、全体のバランスを考えることを徹底していますね。テレビ単体で考えるというより、コネクテッドTVやデジタル施策もあわせて十分なリーチが確保できるように、プランニングやアロケーションを進めています。

テレビもコネクテッドTVも、根本的な役割は同じ

MZ:テレビとコネクテッドTVをどちらも活用されていますが、それぞれの棲み分けはあるのでしょうか?

阿部:基本的な役割は一緒だと考えています。まず、弊社のマーケティングの第一目的は認知やリーチであり、獲得ではありません。そのうえで、テレビ、コネクテッドTV施策ともに、いかにリーチできるかや、費用対効果を高めていけるかを見ています。

 ただ、各メディアのフォーマットは異なるので、サイズはもちろん、構成やメッセージの順番を変えるなど、細かく調整して最適化するようにしています。たとえば、YouTube広告の6秒のフォーマットであれば、動画の頭にブランドの一番大きなメッセージを持ってきたり、小さなスマホ画面で見る可能性のある広告であれば、対象を大きめに映したりといった調整が挙げられますね。

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この記事の著者

安光 あずみ(ヤスミツ アズミ)

Web広告代理店で7年間、営業や広告ディレクターを経験し、タイアップ広告の企画やLP・バナー制作等に携わる。2024年に独立し、フリーライターへ転身。企業へのインタビュー記事から、体験レポート、SEO記事まで幅広く執筆。「ぼっちのazumiさん」名義でもnoteなどで発信中。ひとり旅が趣味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/07/09 09:30 https://markezine.jp/article/detail/45928

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