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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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「実践企業に学ぶ オウンドメディア成功の秘訣」イベントレポート

1年で月間400万PVを達成!「となりのカインズさん」のファン創出につながるオウンドメディア運営

取材インタビューから体験記事、タイアップまで

━━“これぞカインズ”という記事を、いくつかご紹介いただけますか?

 「となりのカインズさん」では、多彩なクリエイターさんやライターさんからも企画会議でアイデアをいただき、コンテンツを作っています。そうした中で注目を集めた記事が、「あのタイプミス『よろしく尾根ギアします』を現実にしたい」。ホームセンターの材料を使ってやってみた系の記事です。

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となりのカインズさんの記事「あのタイプミス『よろしく尾根ギアします』を現実にしたい」より
(動画版はこちら:「回れ尾根ギア! ラスト2秒のために!【となりのカインズさん】」)

 PCで「よろしくお願いします」と打ちたいところを、タイプミスで「よろしく尾根ギアします」と変換されてしまうことがありますよね。その「尾根ギア」の状態を再現しています。

 こうしたおもしろいコンテンツは、担当者が「燃えている」ときに生まれます。やはりお客様が見て、楽しめるかどうか。おもしろいと感じてもらえるかどうかが大切ですね。

 クリエイターさんやライターさんも、広い意味では私たちのお客様。そのお客様が「こういうコンテンツを作って、ホームセンターで遊び倒したい」といってくれるわけです。それを否定するのは、むしろ失礼。純粋に遊び倒していただこうと願う気持ちが根底にあります。

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 こちらのメダカの記事は、カインズで扱っている肥料を倉庫いっぱいに並べている、メダカ専門店を取材しました。カインズには専門店や職人さんなど、本当に様々なお客様がいらっしゃいます。貴重なお話を伺うことができた上、記事化できた点も魅力でしたね。

━━売上創出を目的とした記事もあるのでしょうか?

 はい。売上創出につながるケースとしては、コクヨ株式会社様とのタイアップ記事がありました。

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 コクヨの商品に「ドットライナー」というテープのりがあります。商品数が20種類以上もあるのですが「なぜこんなに種類があるかを説明させてほしい」とご提案いただきました。コクヨ担当者の方が自ら執筆し、記事を掲載したところ売上が増加。紹介した商品の売上が伸びる現象は、ほかでもよく見られます。

━━「作っている人が楽しんでいるメディアだ」と伝わってきますよね。だから成果が出ているのではないでしょうか?

 そうかもしれません。今やAIが記事を書ける時代です。書く人が楽しんでいるかどうかは、非常に重要ですね。そういう意味では「となりのカインズさん」は他社にはマネできない「遊び倒す」というテーマがあります。実際、AIにはできないフィジカルが必要なコンテンツばかり。作り手が真面目に取り組み、体験している「楽しさ」が伝わっている自信はあります。

オウンドメディアのコンセプトは「羅針盤」になる

━━今後はどのような思いで、オウンドメディアの運営に取り組んでいこうとお考えですか?

 コンセプトである「ホームセンターで遊び倒す」を、本当の意味で遊び尽くし、社内外の目的をしっかりと達成していくつもりです。オウンドメディアは手段になりがちですが、改めて当初の目的である「社内のマインドの変化」と「ファン創出・売上拡大」を目指します。

 また、1日1本は新たな記事を公開したいですね。これからも外部ライターさんと社員で協力しながら記事を作成し、クオリティーを維持しながら毎日更新していきます。

━━これからオウンドメディアを始める担当者の「最初の一歩」としては、何から始めれば良いでしょうか?

 「となりのカインズさん」が成功しているのは「ホームセンターを遊び倒す」というコンセプトがあるからだと思っています。

 社内・社外を問わず、コンセプトを伝えることで、作り手の視点が広がります。もちろんコンセプトは変わってもかまいません。当社も、再構築しながら試行錯誤を続けてきました。

 コンセプトは羅針盤です。オウンドメディア運用に迷ったときも、目的に向かう道を示してくれます。まずはコンセプトをしっかり定めることから始めてみてはいかがでしょうか?

━━本日はありがとうございました。

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note株式会社(noteカブシキガイシャ)

 わたしたちは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」をミッションに、表現と創作の仕組みづくりをしています。メディアプラットフォームnoteは、クリエイターのあらゆる創作活動を支援しています。クリエイターが思い思いのコンテンツを発表したり、メンバーシップでファンや仲間からの支援をうけたり、ストアでお店やブランドオーナ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/27 07:00 https://markezine.jp/article/detail/45982

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