TikTok OneやTTCCの登場で広告制作・運用が民主化
――広告主や広告代理店の方にとって、TikTok OneやTTCCを活用することはどういったメリットがあるのでしょうか?
宮内:最も大きいのは制作並びにコミュニケーションコストの削減ですね。TikTokクリエイターを起用した動画制作を行う場合、様々なステークホルダーが関与するため、どうしても制作に時間がかかっていました。しかし、TTCCでは広告主様や広告代理店様とクリエイターが直接つながれるため、コミュニケーションもスムーズとなり、大きなコスト削減になります。
また、クリエイティブのバリエーションもこれまでと変わってくると思います。これまでの場合、ある程度仮説を持ってクリエイティブを制作していたと思いますが、TTCCではクリエイターがブリーフィング内容をもとに独自の切り口でクリエイティブを制作し、かつそれが複数人によって行われます。そのため、これまででは想定していなかった新たなパターンを見つけられる可能性があります。
稲垣:広告代理店様と向き合っている私の視点から見ると、TikTok OneとTTCCの登場によってTikTok広告のクリエイティブ運用支援が民主化すると考えています。
近年はTikTok広告をはじめ、縦型ショート動画広告をマーケティング施策の新たな軸として、より一層活用していきたいという広告主様のニーズが高まっています。一方で、広告効果が見込めるTikTokファーストのクリエイティブを作るためには、アイディエーション、制作、最適化など、TikTok広告に特化したクリエイティブ体制が整っている必要がありました。
そのため、ある程度規模感の大きい広告代理店様でなければ、理想的なクリエイティブを制作するのはなかなか難しかったと思います。
しかし、TikTok OneとTTCCの登場により、代理店様側で大規模な体制を持たずとも、一定以上のクオリティのクリエイティブを短納期で、かつより多く制作できるようになります。縦型動画広告の活用ニーズが高まる広告主様からのオーダーに対して、より積極的に対応しやすくなるでしょう。また、特にTTCCにおいてはクリエイターからの新しいクリエイティブアイデアを享受できることで、代理店様のナレッジ強化にも繋がると考えています。
クリエイティブの9割をTTCCで制作している事例も
――TTCCに関しては、既にいくつかの事例があると聞いています。紹介いただけますか。
宮内:私の管掌領域である人材業界のお客様では、すでに活用が進んでおります。たとえば、スキマバイトアプリ「シェアフル」を提供するシェアフル株式会社様では、アプリの新規ユーザー獲得を目的にTikTok広告を配信していたのですが、クリエイティブ制作のリソース確保に課題を感じていました。
しかしTTCCをいち早く導入した結果、クリエイターによるTikTokライクなクリエイティブの量産が可能になり、CPI(アプリインストール単価)の改善に成功しています。開始1ヵ月後には全配信の約23%がTTCC経由のクリエイター動画になるなど、効果の高いクリエイティブとして継続的にご活用いただけています。
李:その他の事例だと、株式会社MIXI様が提供する子どもの写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」では、アメリカ国内のユーザー増加を目的にTTCCを活用いただいています。TTCCでは、海外のクリエイターからもクリエイティブを募ることができるため、海外ユーザーの流行や視聴態度に合わせたクリエイティブ制作も簡単に行えます。
株式会社MIXI様は、「家族アルバム みてね」に関するTikTok広告の9割をTTCC経由のクリエイター動画で配信しており、アプリ内イベントのCPAは60%まで減少、CVRやCTRも大幅に向上するなど、高い成果を発揮しています。