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【特集】Update:BtoBマーケティングの進化を追う

BtoBブランディングの基本:どんな企業も見るべき重要指標「純粋想起率」とその高め方

 BtoBマーケティングにおいて、ブランディングはどうしても後回しになってしまいがち。ですが、本来はマーケティングと同時進行で、並行でやっていくべき活動だと『ブランド・パワー』著者の木村元さんは言います。BtoBブランディングは、一体何から始めればよいのか? 基本的な考え方を含め前後編で解説いただきます。

ブランディングでは、認知の「量」と「質」を分けて考える

 前編を読んだ方は、結局、BtoBのブランディングでもやはり認知が大事なのか、と思われたかもしれません。たしかに、BtoBの事業においても、認知なくしては購入も契約もあり得ないので、認知が重要なことには間違いありません。ただ、BtoCのようにターゲット顧客が広くないため、きちんと絞り込んだターゲット顧客内で確実な認知が取れている状態を創り出すことが重要です。

 日本の人口は1億2,000万人を超えるのに対して、日本の企業数は約360万社。個人事業主を含んでも640万社しかおらず、テレビCMを大量に流したところで、ほとんどは事業とは関係ない人にリーチをしていくことになるでしょう。

 自社のサービスやプロダクトに興味を持ってくれそうな顧客ターゲットをしっかりと見定めて、効率的に認知の量を獲得しつつも、それ以上に重要なのは認知の「質」、つまり認知する際に顧客に受け取ってもらう「ブランドイメージ」の形成です。

【解説】株式会社Brandism 代表取締役社長 木村元神戸大学卒業後、2009年、ユニリーバ・ジャパンへ入社。 大手小売に対する法人営業を経て、マーケティング部門にてラックスやダヴなどのブランドマネージャーを担当。イギリス本社の勤務を歴て、日本のカテゴリー責任者として、ブランドマーケティングに従事。 現在は、ユニリーバ・グローバル傘下であるラフラ・ジャパン株式会社の代表取締役CEO。また、BtoC,BtoB企業を含めた複数の企業のマーケティング顧問や支援を経験。​​
【解説】株式会社Brandism 代表取締役社長 木村元
神戸大学卒業後、2009年、ユニリーバ・ジャパンへ入社。 大手小売に対する法人営業を経て、マーケティング部門にてラックスやダヴなどのブランドマネージャーを担当。イギリス本社の勤務を歴て、日本のカテゴリー責任者として、ブランドマーケティングに従事。 現在は、ユニリーバ・グローバル傘下であるラフラ・ジャパン株式会社の代表取締役CEO。また、BtoC,BtoB企業を含めた複数の企業のマーケティング顧問や支援を経験。​​

認知の質を測る「純粋想起率」とは

 企業、サービス、プロダクトにおける認知の量を上げるには、CPM(Cost per Mille)の効率が良いメディアを選択し、幅広くリーチを取っていくことが重要です。しかし、先述した通り、BtoB事業における認知度向上では、単に多くの企業に名前を知られることではなく、ターゲットとなる企業において、特定のカテゴリーやニーズに直結したブランドとして思い浮かべてもらうこと、すなわち「純粋想起率」を高めることが肝要となります。

 この純粋想起とは、競合他社が多数存在する中で、ターゲット顧客が特定のカテゴリーにおいて思い浮かべるブランドとして位置づけられることを指します。純粋想起率を高めるためには、ブランドイメージの「質」、つまり単なる知名度ではなく、ターゲット顧客が持つ「ブランドに対する信頼や評価の高さ」がキーとなってきます。

 純粋想起率を高めるということは、認知の質を上げること、ブランドイメージを確立することと直結しているのです。

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BtoBブランディングでは「ポジショニング」が重要

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この記事の著者

木村 元(キムラ ツカサ)

株式会社Brandism代表取締役ユニリーバに2009年に入社。約12年間、ラックスやダヴなどのブランドマーケティングを経験。国内を中心とした360°のプロモーションから、グローバルのブランド戦略や製品開発まで、幅広く従事。ロンドン本社にてダヴを担当し、グローバル全体のブランド戦略設計をリードした後...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/24 09:30 https://markezine.jp/article/detail/47045

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