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MarkeZine Day 2024 Autumn(AD)

1,000パターンの検証でわかった、成果を最大化するA/Bテストの基本と進め方

 A/BテストはWebサイト改善施策として非常にポピュラーな手段だ。しかしやり方によって期待したほどの成果が上がらなかったり、テストとして意味をなさなかったりというケースも少なくない。このような状況に陥らないためにすべきことは何なのだろうか。MarkeZine Day 2024 Autumnでは、Faber Companyの岩本庸佑氏が登壇。A/Bテストに対する誤解を解き、成果を最大化するための方法について解説した。本記事ではその詳細をレポートする。

いまさら聞けないA/Bテストの基本

 A/Bテストは、デジタルマーケティング分野においてポピュラーな改善施策のひとつだ。しかし漫然とテストを行っていたり、方法を間違えて実施していたりというケースも少なくない。

 そんな状況に対してミエルカSEOミエルカヒートマップなどのツールでWebマーケティングを支援するFaber Companyの岩本氏は、A/Bテストの進め方と陥りやすいポイントについて解説。まずを実施する際に留意すべき事項として「A/Bテストは手段であり、目的ではないこと」だと指摘した。

「A/Bテストを実施するのは、Webサイトを改善するためです。改善理由には、『コンバージョン率を上げたい』のほか、『ユーザーがより使いやすくなるインターフェースを提供したい』とUX面からの目的もあるでしょう。いずれにせよ、A/BテストとはCRO(Conversion Rate Optimization:コンバージョン率改善)施策を行うPDCAの中の1プロセスでであり、複数パターンを用意して特定の目的に対して最も高い成果が出るパターンを見つける検証作業です」(岩本氏)

 そんなA/Bテストでよくある勘違いが、実施時期を変えて複数パターンを検証するやり方だ。たとえば今週はAパターン、来週はBパターンというように複数のパターンの前後比較を実施する企業もある。岩本氏は「これはA/Bテストではありません」と注意を喚起した。

 理由の1つとして、カスタマージャーニーの変化がある。最初は情報収集や比較検討、次に購買意思が高まるというように、顧客の心理状態は日々変化する。そのため、異なる時期でA/Bテストを実施してもその結果の有効性は低くなる。

 また時期が異なることで、広告展開の変更があったり、競合他社の動向が変化したりする場合もある。だからこそ岩本氏は「A/Bテストは、同一期間・同条件の下で実施する必要があります」と説明した。

株式会社Faber Company アナリティクス/CROチーム<br />エレファントマネージャー 岩本庸佑氏
株式会社Faber Company アナリティクス/CROチーム
エレファントマネージャー 岩本庸佑氏

なぜA/Bテストが必要なのか

 そもそもA/Bテストは、必ず行わなくてはならない施策なのだろうか。

 Faber Company自身、デジタルマーケティングやWeb改善コンサルティングの企業ということもあり、「基本的にA/Bテストは『実施すべき』という立場」だが、やはりA/Bテストを実施することで企業が得られるメリットは非常に大きいと岩本氏は話した。

 第一のメリットは、短期間で成果が出せることだ。同一条件・同一期間内に複数のパターンを検証することで、最も成果の高いパターンを効率的に選定・展開できる。

 第二のメリットは、確かな成果を出せること。きちんと条件を同一にして、仮説を立てて実施することが条件だが、大々的に施策を展開する前にA/Bテストを実施することで成果を確かなものにできるのだ。

 そして第三のメリットは、成果を最大化できること。冒頭で「A/Bテストは、CROのためのPDCAの一部」と述べたが、PDCAを回していくことで成果を徐々に大きなものにしていける。

 ただし注意しなければならないのは、この3つのメリットを享受できるのは、「A/Bテストを正しく実施した場合」だ。では、正しくA/Bテストを実施するには、どういう点に留意する必要があるのだろうか。岩本氏は「どこから始めるべきか」「何を検証するのか」「どうやって進めるのか」という3つのポイントで説明を進めた。

次のページ
A/Bテストはまず「ここ」から始めよう!

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社Faber Company

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/31 10:00 https://markezine.jp/article/detail/47079

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