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"新"会員プログラム × 来店予約で実現!SHIPSのファン化を加速する顧客体験とは

来店予約サービス導入の効果、購入率・購入単価に大きな違いが

――コロナ禍中、多くの企業が「オンライン接客」「来店予約サービス」を導入しました。SHIPSは、現在も「来店予約サービス」に力を入れているのですね。

小宮:実は、SHIPSでもコロナ禍中にオンライン接客の機能を導入したのですが、予想していたよりも利用は伸びませんでした。一方、来店予約サービスのほうは、顧客から好評だったのです。パンデミックが落ち着き街に出かけられるようになった頃から、さらによい反響が得られるようになりました。コロナ禍以降はニーズが低下するのではという懸念もありましたが、その予想を裏腹に現在も来店予約数は伸び続けています

株式会社 シップス 営業本部 販売統括部 小宮英樹氏
株式会社 シップス 営業本部 販売統括部 小宮英樹氏
1997年入社 店鋪での販売スタッフから店長、店長兼任エリアマネージャーを経て 2018年本部へ人材育成・教育部門に着任後、現職は店舗(スタッフ)とお客様のエンゲージメントを軸に販売サポートの全般を請け負う

――来店予約サービスは、顧客の満足度向上以外にどのようなマーケティング効果を生み出していますか?

小宮:来店予約の効果として大きいのは、やはり来店時の購入率(CVR)です。2024年3~8月の数値を見ると、購入率は約75%です。加えて、お客様の平均単価も予約の有無で大きく異なります。オーダースーツなどの高額商品の購入も含まれますが、通常の来店客に対し、来店予約客の平均客単価は3〜3.5倍と非常に良い結果が出せています。

――予約して来店するお客様のほうがCVRや平均単価が高くなることは想像できますが、そんなに数字に違いが現れるのですね。

小宮:定量的な効果だけでなく、定性的な面でもよい効果が見られています。来店予約サービスでは、お客様が接客スタッフを指名することが可能です。これにより理想的なOne To Oneの接客が実現しており、また「顧客との繋がりを大切にする」という弊社の事業理念とも合致するなど相乗効果が生まれています。

 何より、大切なお客様、特にリピーター様にしっかり時間をかけて接客できるようになったことは大きな進展です。来店予約サービスの導入前も担当スタッフと常連様とで来店の予定を共有したりしていたのですが、スタッフが個々にやり取りしていたため、お客様の来店予定を店舗内で共有できておらず、時にはお約束済みのお客様をお待たせしてしまうこともありました。土日の混雑時などは致し方なく、スタッフももどかしさを感じていたのです。来店予約サービスの導入により、そうした問題はおおよそ解決されています。

 さらに、予約時にお客様がスタッフを選択できるようになったことで、スタッフのモチベーション向上にも繋がっています。取締役、執行役員、社長も含めた定期的な月次報告でも、「STORES 予約」上で確認できるお客様からのレビューを共有しており、社内全体のモチベーションにも好影響があると感じています。

ドタキャンはない?気になる現場でのオペレーションコストは

――来店予約サービスの導入時、現場でのオペレーションはスムーズにいきましたか?

小宮:SHIPSでは STORES の来店予約システムを導入しているのですが、顧客が来店予約を入れると関係者へメールが自動送信されるようになっており、また予約が入った時点で来店予定人数もカウントされるため、現場でも問題なく管理できています。設定もそれほど難しくなく、導入はスムーズでしたね。

STORES予約の管理画面のイメージ
SHIPS来店予約の受付ページ

 むしろ、店舗全体で顧客の来店時間を共有しやすくなり、現場でのオペレーションの効率化が進みました。アパレル業界に限らず、今後多くの業種業界で来店予約は一般的なサービスとして広がっていくのではないでしょうか。

――なるほど。STORES の来店予約システムには事前アンケート機能もあるそうですが、この機能も有効に活用されていますか?

小宮:はい。事前アンケートによりお客様のニーズを把握しやすくなり、接客の品質が高くなっています。たとえば「息子の成人式に新しいスーツを作りたい」という事前回答があると、スタッフはお客様の来店までに、ご提案する生地の種類を選んだり、小物を揃えておいたりとしっかり準備ができます。

――予約をキャンセルする方も一定数いそうですが、これについてはどうでしょうか?

小宮:意外かもしれませんが、当日お客様が来店されないというケースは体調不良などを除いて、あまりないのです。来店率は平均で95%を超えており、都合が悪い場合は事前に予約を変更して下さる方がほとんどです。

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ポイントプログラムとの連携により、新規顧客の獲得も

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この記事の著者

塚本 建未(ツカモト タケミ)

ライター・編集者・イラストレーター。早稲田大学第二文学部を卒業後、社会人を経て再び早稲田大学スポーツ科学部へ進学。2度目の学部卒業後は2つの学部と高校デザイン科で学んだ分野を活かすためフィットネス指導者向け専門誌「月刊Fitness Journal」編集部に所属してキャリアを積み、2011年9月から同雑誌の後継誌「月刊JAPAN FITNESS」編集部の中心的な人物として特集・連載など数多くの誌面を担当した。現在はWebメディアに主な...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:STORES 株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2025/02/06 11:00 https://markezine.jp/article/detail/47744

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