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VoC起点のアップデートで広告効果を大幅改善!営業と開発が連携したスマートニュースの新組織とは?

広告パフォーマンスだけではない、“運用のしやすさ”を高めるアップデート

MZ:広告開発企画チームからの課題整理を受け、開発サイドの反応はどうでしたか。

西尾:エンジニア視点で見ると挙げられた課題に対して初めは、「優先すべき問題ではないのではないか」と感じていました。しかし、広告開発チームと議論を複数回重ねる中で、ユーザー側がSmartNews Ads活用時にいかに不便を強いられているのかを具体的に把握することができました。

スマートニュース株式会社 Technology Department Ads Engineering Division, Senior Staff Software Engineer 西尾 亮一氏

西尾:そこで、ロジックの改善に取り組む際には、「エンジニアチームの考え方を変革すること」に特に留意しました。普段開発サイドは、「広告パフォーマンスを上げること」を目標にアルゴリズムの改善に取り組んでいます。しかし今回議論された改善案はそれとは異なる視点からの話で、広告主や代理店による“運用のしやすさ”を高めることを目的としたアップデートです。そのためエンジニアチームからは、今回のアップデートの取り組みに対して懐疑的な声も複数見られました。

 しかし、事前に広告開発企画チームとのやり取りの中で、「ユーザー視点でのプロダクト改善」の重要性も把握していました。その考え方をチームメンバーにしっかりと説明し、理解してもらうことができたと思います。

クリエイティブ選出ロジックを改善、配信偏重が10%改善

MZ:課題解決に向け、具体的にどのような改善を行ったのか教えてください。

西尾:通常の場合、広告配信時には、システム側で無数にある配信可能な広告群の中から、パフォーマンスが高い広告をある程度の数にまで絞り込むステップがあります。大量の広告を短時間で処理するために“軽量な計算”で処理を行う箇所なので、「このステップに問題があるのではないか」と仮説を立てました。その結果、クリエイティブの偏りが起こる部分を発見。他の配信に影響を与えない範囲でパラメーターを修正し、クリエイティブ選定のバランスが良くなるようにチューニングを行いました。

佐藤:このチューニングを踏まえ、2024年11月から年末にかけてクリエイティブ選出ロジックを大幅にアップデート。クリエイティブに関する二つの課題を改善しました。

 一つ目の「特定のクリエイティブ配信が偏ってしまう」という課題に対しては、今回の改善で「効果の高い広告に配信が偏る」ことは前提としつつも、まだ十分な実績が割り当てられていない広告も一つのキャンペーン内でフラットに配信が行えるように調整。これにより、配信偏重は10%改善し、配信ユーザーや枠に合わせて適切なクリエイティブに配信が分配されるようになりました。

【クリックすると拡大します】

 もう一つの「運用にあたり工数がかかる」という課題に関しても、今回の改善で一つのクリエイティブに対するキャンペーンやAdグループごとによる効果差を少なくすることに成功。具体的には、類似キャンペーン間におけるクリエイティブの一致率が33%改善しました。これにより、複数キャンペーンを立ててクリエイティブ検証を行う必要がなくなり、運用担当者様による手動調整の手間を大幅に削減させることができました。

【クリックすると拡大します】

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ユーザー側が感じるアップデート後の変化

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:スマートニュース株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2025/02/18 11:00 https://markezine.jp/article/detail/48114

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