記事で伝わると効果的な「社員同士の関係性」
━━やはり社長に発信してもらうのは、かなりの影響力がありますね。経営者や役員の発信が難しい企業は、どのような内容を発信すると良いでしょうか?
特に候補者様に対して訴求力が高そうなのは、複数の社員が登場し、お互いの関係性が伝わるような記事です。下記は一例ですが、3桁のスキがつきました。
同じ開発チームで働くプロダクトマネージャーとプロダクトデザイナーが一緒にインタビューを受け、お互いどう考えているか、どのような間柄かわかる内容になっています。
以前はインタビュー記事よりも、ブログのように本人が一人称で書いた記事のほうが、反響が強い印象でした。しかし最近は、チームメンバーや異職種の社員同士の関係性にフォーカスしたインタビュー記事形式も、一人の価値観の深掘りとはまた違った魅力が生まれるため、良いなと思っています。なかなか社員自身で筆が進まないような時にも、採用広報担当が主体となって進めていけるので、インタビューや対談形式の記事から始めるのはおすすめです。
「効果測定の姿勢」に見える、採用コンテンツの捉え方
━━こういった活動の効果測定やPDCAはどうしていますか?
現状は、採用候補者の方に「当社をどのように知ったか」をチェック式のアンケートで確認しています。およそ5人に1人はnoteを読んでいただいていますね。
とはいえ、それを基にPDCAを回すまではしていません。記事のPV数などで細かなKPIも定めていませんし、定量的なモニタリングもしていないんです。
理由として、noteなどによる社員の発信は、単独で採用応募のコンバージョンを狙うものではないと考えているから。選考中に企業を深掘りしていただいたり、入社する意思決定の材料にしていただいたり、様々なシチュエーションで貢献するコンテンツ資産という位置付けです。そのため、何か1つの尺度で評価するものではないと考えています。
━━ここからは今回のメインテーマである「全員参加の文化」をどう作ったか、その秘訣を深掘りしていきたいと思います。
まずは先ほど話したように、地道な啓蒙活動により書く人が増え、noteを読んで入社を決めた人たちが、今度は書く側に立つサイクルが上手く回ったことが大きいと思います。
また、当社の採用が「現場と一緒に行うスタイル」であることも大きいです。どこかのチームで採用を行う場合、自分たちで何か発信しないと応募者が増えず苦労するという当事者意識があるので、自然とnoteを書く動きが生まれます。
あるチームでは、マネージャーが「(採用に向けて)みんなで1人1本ずつ書こう」と旗振りしたこともありました。
━━現場の認識が「採用は人事が行うもの」だったら、この動きは起こらないかもしれません。
おっしゃる通りです。さらにもう1つの文化醸成の要因として、等級制度があります。当社の採用広報ではこの制度を、機会づくりの仕組みとして活用できていると思います。
