CM総合研究所は2024年度(2024年4月〜2025年3月)の企業別CM好感度ランキングを発表した。また本年度の新部門として、WebCM好感度のランキングも公開した。
企業別CM好感度ランキング(上位5社)
2024年度の企業別CM好感度総合1位は、日本マクドナルド(全52銘柄・140作品)で、3年連続のトップとなった。伊藤沙莉とENHYPENのNI-KIがダンスをする「三角チョコパイ」をはじめ、宮﨑あおいがかぐや姫を演じた「月見ファミリー」などのCMがヒット。他にも、日本コカ・コーラ社の伝説的なCM「I feel Coke」の楽曲を使用した「ビッグマック」、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」とコラボした「マクドナルド×エヴァンゲリオン」などが注目を集めた。

総合2位は日清食品。野菜と“謎肉”のキャラクターがゾンビのように踊る「カップヌードル」、“ひよこあにき”がコミカルなダンスをする「チキンラーメン」などのCMで、若年層をはじめ幅広い世代から得票した。
総合3位のサントリーは山﨑賢人、上白石萌音、西島秀俊ら出演の「サントリー生ビール」、広瀬すず、伊藤沙莉、オダギリジョーを起用してアニメ『ちびまる子ちゃん』の20年後を描くCMを展開した「ザ・プレミアム・モルツ」などが好評だった。
総合4位は、キリンビール。内村光良、天海祐希、今田美桜、目黒蓮出演の「晴れ風」が好調だった。初のトップ10入りとなったのは、Uber Eats Japanで、中尾明慶、仲里依紗夫妻が出演する「Uber Eats」のCMで自己最高スコアを更新した。

躍進企業ランキング
2024年度の躍進企業トップは、創味食品。ウッチャンナンチャンを起用したCMを中心に展開した。商品の魅力をユーモラスに印象づけ、企業別CM好感度の順位を前年度の242位から96位へと大幅に順位を上げた。
2位の池田模範堂は平野紫耀出演の「ムヒ」、岸優太起用の「ヒビケア」などのCMで、女性の支持を伸ばした。5、6位には近年人々の関心が高まっているリカバリーウェア関連企業が並んだ。5位のりらいぶは2024年4月に初CMをスタート。「着る医療機器」といったキーワードのもと、出川哲朗が「♪コリコリバイバイ」と歌いながら体操する「リライブ」のCMが好調で、中高年層から多く得票した。
6位のTENTIALは「疲労回復は、パジャマから。」をコピーとした、「BAKUNE」のCMに櫻井翔を起用。“疲労回復パジャマ”である商品を着用した櫻井が、寝起きにもかかわらず疲れた様子のもう一人の櫻井に商品を薦める内容で、商品価値をわかりやすくアピール。幅広い世代の女性から好評価を獲得した。

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CM好感度獲得効率ランキング
CM好感度の獲得効率が最も高かった企業は、3年連続で日清紡ホールディングスだった。2022年に開始したフルCGの動物が歌う「歌おう!ニッシンボー」シリーズを引き続き放送。
本年度は防波堤を歩くネコたちやプールに浮かぶアザラシが「♪日清紡の歌を今日も歌っています」と歌うCMを展開。耳に残る楽曲や動物のかわいらしさをフックに、効率よくCM好感度を獲得した。2位のアイフルは大地真央と今野浩喜が共演するシリーズのうち、大地が鮨屋の大将やバスガイドなどに扮するCMで多くの支持を得た。
ドン・キホーテはブルーノ・マーズが「MEGAドン・キホーテ」渋谷本店でダンサーたちと踊りながら「♪ドンキ、イクヨ」と口ずさむCMを展開。意外性のあるキャスティングやインパクトのある楽曲が話題を集め、初めてCM好感度の獲得効率トップ10に入った。

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新部門「WebCM好感度」ランキング
WebCM好感度は、東京キー5局でテレビCMとして、集計時点で放送されていないWebCMの票数を、企業別に集計したランキング。WebCM好感度の総合1位は日本マクドナルドとなった。

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調査概要
- 集計期間:2024年4月度〜2025年3月度(2024年3月20日〜2025年3月19日)
- 調査対象者:関東1都6県在住の一般モニター男女3,000人
- 調査方法:「月例CM好感度調査」の12ヵ月分を集計
- CM展開規模:2,579社/6,568銘柄/1万3,820作品(東京キー5局)
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