Meta広告の成否を分ける「クリエイティブ最適化」のノウハウ
3.ピアラ多和田氏:大量のクリエイティブ検証・運用を遂行
多和田(ピアラ):当社からは、大量のクリエイティブテストを実施するための方法と、そのクリエイティブをASCに活かすポイントについて紹介します。
Meta広告のクリエイティブ検証を行う際、バナーの良し悪しばかり見てしまい、「誰に・何を伝えるのか」という土台の部分が曖昧になってしまっているケースがよくあると思います。当社では、その前段にあるべき「誰に・何を」という土台を明確にし、基本導線も確立した状態からスタートすることを大事にしています。こうすることで、クリエイティブを大量に運用しても、平均的なCTVR値を担保することができるのです。
また、ASCには様々な拡張機能がありますが、こうした土台をしっかり整えることで、効果を向上させられた事例も多々あります。
4.オプト新井氏:クリエイティブ戦略の要となる、組織と仕組み作り
新井(オプト):当社からは、高いパフォーマンスを出すためのクリエイティブ戦略についてお話しします。
まず紹介したいのは、運用の体制作りに関する取り組みです。オプトではクリエイティブディレクター、運用コンサルタント、デザイナーがワンチームとなり、施策を考案・推進できる体制づくりをしています。クリエイティブと運用を担う人間がそれぞれ同じ目線で議論するため、どのような要素が効果的かなどをデザイナーが理解した上で、クリエイティブを制作することができています。

また、Meta広告のPDCAにおいては、やはり量と質の両面を重視しています。具体的には、Meta広告のクリエイティブ指標「類似度」を意識した上で、商品のターゲットや訴求の方向性をある程度定めた後、迅速にデザインのバリエーションを多数制作できる仕組みを構築しています。さらに、「広告効果の良いクリエイティブ(目標CPAを下回るクリエイティブなど)」の定義を設けるなどして、質の良いクリエイティブを早期に発見する仕組み化も行っています。
「オプトのクリエイティブ運用の体制作り」について、詳しい情報は以下の記事でチェック!
5.Hakuhodo DY ONE岩藤氏:ブランディング目的の施策の効果可視化
岩藤(Hakuhodo DY ONE):私は、ブランディングを目的としたクライアントを中心に担当しています。インターネット上でCVが計測できる施策であれば、その結果を基に最適化したメディア選定やクリエイティブ制作のプロセスが確立できますが、オフラインでの購買や認知に特化した戦略の場合、広告施策の良し悪しを判断する明確な基準が見えにくいという課題があります。また、消費者からどのような反応が得られているのか、認知や意向などの意識指標に影響するかを可視化する必要もあります。

このような背景から、広告接触による態度変容を測定し、さらにSNS上でのユーザーの発話内容や反応を詳細に分析するため、リフト調査とインサイト分析を組み合わせた「価値共創パッケージ」をMeta社と共同で実施しました。具体的には、広告接触によって認知が向上したか、購入意向につながったかといった多数の定量的なブランドリフト調査の結果をもとに施策の効果を判断したり、事前に設定した特定のキーワードの発話量増加を定量的に測定したりすることを可能にしています。
加えて、インサイトの分析においては、たとえばInstagram内での配信面ごとのユーザー発話の違いや、訴求商品に関するコメントや投稿の内容を分析することで、消費者の関心が高い傾向を把握しています。
「価値共創パッケージ」について、より詳しい情報は以下の記事でチェック!