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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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注目マーケティングトピックス2025

【驚愕】ここまで変わるのか。アクセンチュアに聞く「AIエージェント時代のマーケティング」

AIエージェントを活用した、まったく新しいマーケティングの形

MZ:AIエージェント時代の未来軸マーケティングについて、より具体的にイメージを教えていただけますか。

山崎:たとえば、生活者のデータ分析~マインドネットワークの作成~施策アイデアの創出~出てきたアイデアのブラッシュアップ~テストマーケティングまで、マーケティングにおける一連の流れをすべてマルチエージェントの中で完結できるようになります。

MZ:人間の入るタイミングがなさそうですが……順を追って方法を教えてください。

1.データをもとに「生活者AIエージェント」を作成

山崎:はじめに、「生活者の役割を持ったAIエージェント」を作成します。初手として、我々が保持している3rdパーティーデータや自社の1stパーティーデータをAIで分析し、生活者の頭の中をマインドネットワークで再現。各種施策に対して「これはいい」などと、脳波が「スパイク」するようにリアルタイムで変わっていく脳内構造をバーチャル上に作ります。生活者が持つ様々な顕在ニーズ・潜在ニーズが入り混じったこのマインドネットワークをベースに、数多くの「生活者AIエージェント」を作成するのです。

 マインドネットワークを活用することで、既存知識の範囲内だけでなく、生活者の顕在・潜在ニーズを見出すことが可能となり、これはいわゆる「ペルソナ作成」とは一線を画しています。

2.専門家の役割を持ったAIエージェントたちが、施策アイデアを議論

山崎:続いて施策アイデアの創出・ブラッシュアップのフェーズでは、生活者AIエージェントから顕在ニーズ、潜在ニーズを抽出した上で、企業目線のAIエージェントが施策案を作成。この施策案をたたき台にして、「専門家」の役割を持った複数のAIエージェントがディスカッションします。

 たとえば「マーケティング専門家」「Z世代専門家」「トレンドの専門家」など、10~15人ほどの「専門家」エージェントたちが話し合って、アイデアをブラッシュアップしていくイメージです。数百、数千規模の施策案を短期間で作成、検討できるのはAIならではの強みですね。

各領域の専門家エージェントを召喚しディスカッションさせる
イメージ:各領域の専門家エージェントを召喚しディスカッションさせる

3.生活者AIエージェントに対し、テストマーケティングを実施

山崎:そして、専門家AIエージェントたちがブラッシュアップした施策案をもとに、バーチャル上でのテストマーケティングを実施します。対象は最初に登場した、生活者のAIエージェントです。もちろん1人ではなく、1万人、100万人といった規模で仮想の「生活者」を生成し、「この施策は購買意欲がそそられるか」といった、リアルのテストマーケティングさながらの調査をすることができます。一つひとつの施策を生活者目線で評価できるわけです。

MZ:すごいですね。これまでのマーケティングがガラリと変わってしまいそうです。

山崎:生活者起点で潜在ニーズを見つけ出し、専門家同士で議論して考え出された施策案を、実際に生活者へ試してみる。この一連の流れをすべてAIエージェントで行うのが、我々が具現化しようとしている新しいマーケティングの形です。柔軟性や汎用性が高いため、マーケティングだけでなく、新製品開発・サービス開発・イノベーション開発にも活用可能でしょう。

MarkeZine Day 2025 Autumnにアクセンチュアの登壇が決定!「AIエージェント時代のマーケティング」をテーマに講演していただきます。先行案内をご希望の方は、イベントのティザーサイトをチェック!

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この記事の著者

安光 あずみ(ヤスミツ アズミ)

Web広告代理店で7年間、営業や広告ディレクターを経験し、タイアップ広告の企画やLP・バナー制作等に携わる。2024年に独立し、フリーライターへ転身。企業へのインタビュー記事から、体験レポート、SEO記事まで幅広く執筆。「ぼっちのazumiさん」名義でもnoteなどで発信中。ひとり旅が趣味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/06/03 09:00 https://markezine.jp/article/detail/49096

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