ユーザー体験を最適化し、エンゲージメントを高める「TrueLink」の強み
──ここで、Adjustの「TrueLink」について教えてください。どのようなソリューションで、導入することで、具体的に何が可能になるのでしょうか?
大杉(Adjust):ディープリンクソリューション「TrueLink」は、アプリマーケティングにおけるユーザー体験を改善し、エンゲージメントを高める機能を提供しています。

大杉(Adjust):主な特徴は3点あります。1点目は、クロスプラットフォーム対応です。iOSとAndroidの両方に対応しており、ユーザーがどのデバイスや環境からアクセスしても、最適な遷移先に自動で誘導します。また、1つのリンクでオンオフ問わず複数のプラットフォームやチャネルをカバーできるため、あらゆる環境に対応可能です。マーケティング担当者の運用負荷の削減にもつながるでしょう。
2点目は、ブランド力と信頼性の強化です。計測リンクは、お客様のサービスブランドドメインに変更可能です。短縮URLという形式により、ブランドイメージや信頼性の向上、クリック率やエンゲージメントの向上につながります。さらに、API機能も提供しており、従来は手動で発行していた計測リンクを自動で発行することができます。お客様のサービスブランドドメインを使用した短縮リンクの自動生成も可能です。
3点目は、ユーザー体験の最適化です。アプリをまだインストールしていないユーザーと既にインストール済みのユーザーそれぞれの状況に応じて、体験を途切れさせることなく、最適なコンテンツやページへ誘導することができます。
「Firebase Dynamic Link」→「TrueLink」へ。迅速な切り替えをいかに実現したか?
──どのように「Firebase Dynamic Link」から「TrueLink」へ切り替えを行っていったのでしょうか。
東濃(Adjust):まず「ABEMA」がどのようなユーザーエクスペリエンスを求めているかについてしっかりとヒアリングしたうえで、「TrueLink」の仕様に当てはめ、現時点で可能なことと、できないことを整理しました。その後、ドイツのプロダクトチームに「日本のお客様はこのようなことを求めている」「ABEMAはこういったサービスで、このように使いたいため、こう対応してほしい」といった詳細な要件定義を伝えました。
このようにABEMAの皆様と当社ドイツのチームと密な連携をとれたことで、昨年12月からスタートして今年4月には完了と、スムーズな実装とテストにつなげられたと思っています。その後のステップでも、ABEMAの皆様からの詳細なフィードバックにより、システムの品質を向上させることができました。

有重(ABEMA):これまで当社では「Firebase Dynamic Links」を中心とした開発体制が構築されていたため、Adjustについてはマーケティングチーム以外の理解が不足していたのですが、Adjustチームから手厚いサポートを受け、グローバルチームを含めた連携によりスムーズな開発が実現しました。
また、データトラッキングの最適化についても、Adjustチームからの助言をいただきつつ、ABEMAのデータサイエンティストとマーケが連携して解決を図りました。
そして、冒頭に申し上げたトラッキング環境の統一化を進めるうえで壁となった社内オペレーションの構築に関しても、Adjustが提供するAPIを活用し、管理画面から簡易的にURLを生成できる機能を共同開発することで解決しました。
FirebaseからAdjustのTrueLinkへの移行手順についてはこちらのブログをご参照ください!