SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZine Day 2025 Autumn(AD)

指名検索は待たずに「創る」時代へ キーワードマーケティングが示すPR✕マーケティングの相乗効果

PRがマーケティングに効果的な3つの理由

 なぜマーケティングにPR活動が有効なのか。瀧沢氏はその理由を3つ挙げる。

 1つは、テレビCMなどのマス広告を使って認知を広げるよりもPRのほうが費用を安く抑えられること。実際、毎月数百万円から数千万円を広告予算に投入している企業が、単月予算で100〜200万円のPR費用をかけるだけで検索ボリュームが急増した例があるという。

 なぜPRが検索に効くかといえば、広告と違って第三者であるメディアが報じた客観的なメッセージだからだ。広告はあくまで企業目線の一人称で語られるメッセージだが、PRを通じたメッセージは、第三者機関であるメディアを経由して拡大する。人間は元々独りよがりの自己アピールより、第三者からの評価を信じる傾向がある。このため、「テレビで見たあの商品が良さそうだから検索してみよう」と、次の行動につながりやすくなる。

 もう1つは、PR活動は工夫次第でマス広告に匹敵するかそれ以上の成果を出せること。たとえば仏壇で有名なはせがわでは、リビングに置いても違和感のない「リビング・コレクション」という仏壇シリーズを展開していたが、ターゲットとなる若年層への認知度向上に悩んでいた。そこで検索創出型マーケティングで200万円の単発施策を展開し、ネーミングも「リビング仏壇」としてメディア・プロモーションしたところ、影響力のある媒体で記事として取り上げられ、指名検索数と売上を大きく伸ばした

 最後に、PRはデジタルマーケティング全体に好影響をもたらすこと。PRがあることで、デジタル施策全体にレバレッジがかかり、相乗効果で成果が上がる。これら3点がマーケティングにPRが有効な理由であり、検索創出型マーケティングの特長となっているポイントだ。

PRがデジタルマーケティングに良い影響を与える仕組み

 PRがデジタルマーケティング全体にもたらす好影響について、詳しく見ていこう。

 起点となるPR活動は、記者説明会やプレスリリースなどのほか、インフルエンサーによる発信や一般向けイベントなど様々な活動がある。こうした活動について報道・発信された情報を見て、消費者は興味を覚え、検索行動に移る。ここでPRとデジタルマーケティングを連動させるポイントとして、瀧沢氏が「最も重要なポイント」と述べているのが、中央にあるランディングページだ。

画像を説明するテキストなくても可
クリックすると拡大します

 ランディングページは、検索をしたユーザーが最初に訪れるいわばファーストタッチポイントに当たる。ここでコンバージョンをしっかり取ると同時に、訪問したユーザーに対しデジタル広告でアプローチし続けるというプロセスをしっかり設計することで、一度興味を持ったユーザーを取りこぼすことなく成果につなげられるという。

 具体的な好例として挙げられるのが、2022年に日本に上陸した中国発の肉まん専門店「イェーパオズ」だ。

画像を説明するテキストなくても可
クリックすると拡大します

 ベクトルグループでは、中国で大人気の行列ができるイェーパオズが日本初上陸するタイミングに合わせて話題を最大化できるように、コンセプトの策定からキーワードを創出し、デジタル施策まで一気通貫で実施。本場中国発ということで「ガチ中華」というキーワードを作り、認知施策としてPR活動、理解促進のためにSNSやタレントによる情報発信を展開、そして縦型動画で「ガチ中華」と「イェーパオズ」の両方を訴求することで話題を作った。「ガチ中華」という言葉はトレンドとなり、2022年の新語・流行語大賞でトップテンに入賞。検索トレンドも急上昇し、話題となった。

次のページ
検索創出型マーケティングを実現する7ステップ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
MarkeZine Day 2025 Autumn連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社キーワードマーケティング

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2025/10/31 10:00 https://markezine.jp/article/detail/49904

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング