AI検索における「効果測定」はどのように考えるべきか
ChatGPTやGoogleのAI Overviewsなどの生成AIの登場により、ユーザーの検索行動は大きく変化しています。これまでは、ユーザー自身が「検索→情報収集→比較検討→購入・契約」という一連のプロセスを進めていました。
しかし現在は、まずユーザーがAIに要望を伝え、AIが代わりに情報収集や比較検討を行い、その結果をユーザーに提案。ユーザーはその提案をもとに意思決定する流れへと変化しています。

この変化により、「検索順位」や「流入数」といった従来の指標だけでは捉えきれない、AI検索特有の動きが生まれています。
たとえば、「AIの回答で初めてサービスを知り、気になって指名検索をしてサイトを訪れる」ケース。この場合、この行動の起点が「AIだった」という事実は、GA4では確認できず、単なる「オーガニックサーチ」として計測されてしまいます。

こうした数値を見逃すと、実際にはAI検索によって自社の事業に好影響があるにも関わらず、その効果を過小評価してしまう恐れも。AI検索の影響力は今後さらに拡大するため、こうした「見えない効果」を含めた正しい測定を行うことが重要です。
AI検索時代に見ておきたい、4つの指標
ナイルでは、AI検索時代における自社の状況やLLMOの施策の効果をなるべく正確に把握するために、次の4つの指標を見るようにしています。
(1)推薦指標
生成AIの回答内で、自社の商品やサービスがどれだけ推薦されているかを測る指標。
(2)引用指標
生成AIの回答内で、自サイトのリンクがどれだけ引用されているかを測る指標。
(3)トラフィック・コンバージョン指標
生成AIの引用リンクから、どれだけトラフィック・コンバージョンが発生しているか見る指標。
(4)間接成果指標
生成AIを起点とした成果がどれだけ発生しているのかを測る指標。
これら4指標を見ることで、AIが自社をどのように扱い、その結果としてどれだけビジネスに貢献しているのかを、一貫して把握できるようになります。
