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生成AI台頭時代に読んでおきたい、コンテンツマーケティングの基本と実践

AI検索時代におけるWebサイトの効果測定はどうやる?マーケターが見ておきたい4つの指標を紹介

(3)トラフィック・コンバージョン指標:LLMOの「直接的な効果」を確認する

 自サイトが生成AIに引用されているかを確認できたら、そのリンクからどの程度の流入やコンバージョンが発生しているかを確認しましょう。

 GA4の探索レポートで「セッションの参照元」を各生成AIツールのドメインに指定すると、生成AIからの流入数とコンバージョン数を正確に把握することができます。

 参考:各生成AIのドメイン

# 生成AIサービス ドメイン
1 ChatGPT chatgpt.com
2 Perplexity AI perplexity.ai
3 Microsoft Copilot copilot.microsoft.com
4 Google Gemini gemini.google.com
5 Claude claude.ai

 現状、生成AI経由の流入数は全体のごく一部となっています。ナイルのSEO相談室でも生成AI経由の流入数は全体の1%程度で、他のサイトでも0.1%前後に留まっているケースが多いです。

 一方で、生成AI経由の流入のコンバージョン率は他チャネル流入に比べて高い傾向にあります。これは、ユーザーがAIとの対話の中で比較検討を既に終えており、購入意欲の高い状態でサイトに訪れるためだと考えられます。

 規模としてはまだ小さいものの、この指標はAI検索が自社に与える直接的な影響を捉えるのに非常に有効です。こうした指標を継続的に観測しておくことで、段階的なAI検索の浸透度合いも正しく測ることができます。

(4)間接成果指標:数値に表れにくい「間接効果」を捉える

 最後に押さえておきたいのが、数値に表れにくい間接成果指標です。生成AIを使うユーザーの中には、AIで推薦されたサービスを後から検索し、自サイトへ訪れるケースが一定数存在すると考えられます。しかし、この行動はGA4上ではすべて「オーガニックサーチ」として記録されるため、AI経由の成果としては把握できないのが課題です。

 とはいえ、この見えない成果こそLLMOの影響を評価する上で非常に重要です。AI検索はユーザーの意思決定に深く関与しており、ナイルにおいても、「生成AIで推薦されたから問い合わせた」というケースが増えています。

 こうした間接効果を把握する際に有効なのが、顧客ヒアリングです。

  • お問い合わせフォームに「当サービスを何で知りましたか?(AI検索を選択肢に追加)」を設置する
  • 商談時に「どこで当社を知りましたか?」と確認する

 これらを継続的に収集し、MAツールなどに記録をつけておくことで、AIを起点とした商談や成果がどれほど生まれているのかを把握できるようになります。既存のツールでは計測できないものの、こうした間接成果は、AI検索が実際の売り上げや商談にどれほど貢献しているかを評価する上で欠かせない指標です。

まとめ:まずは「計測環境」を作り、社内で議論できるように

 現状、AI検索の領域はまだ発展途上で、正確に測れる指標は多くありませんし、その効果は限定的です。とはいえ「よくわからないから何もしない」という姿勢では、目の前で確実に起きている変化についていけず、競合に遅れを取る可能性があります。だからこそ、まずは計測環境を整え、AI検索における自社の現状を正しく知ることが大切です。

 本記事で紹介した4つの指標(推薦・引用・トラフィック・間接成果)を計測することで、AI検索における自社の現状やLLMO施策の効果を可視化することができます。こうした数値を把握し変化をいち早く捉えた上で、今後の方針を議論できる体制を整えることが、現段階で求められるアクションになるでしょう。

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この記事の著者

金子 光(カネコ ヒカル)

ナイル株式会社 ナイルのSEO相談室 編集長

新卒で楽天グループ株式会社に入社。営業管理として40人規模のチームをマネジメント。その後社員3人のベンチャー企業に入社し新規事業立ち上げを経験。現在はナイルのSEO相談室編集長として、Webマーケティングに従事している。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/12/23 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50192

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