SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2026 Spring

イベントレポート(AD)

三井住友カード、ポーラ、オルビスらが語る。AI時代にLTVを高める「感情的価値」と体験設計

創業100年企業の挑戦──リアル×デジタルで築く「オンワード経済圏」

 続いて登壇したのは、オンワードデジタルラボ 社長の山下哲氏と、デジタルマーケティングDiv.の芦田敏輝氏。「創業100年!進化をつづける老舗アパレル オンワードの顧客ロイヤルティ設計」と題し、同社のOMO戦略が語られた。

画像を説明するテキストなくても可
(写真左から)株式会社オンワードデジタルラボ 代表取締役社長 山下 哲氏
同社 イノベーショングループ デジタルマーケティングDiv. リレーションSec.リーダー 芦田 敏輝氏

 間もなく創業100周年を迎えるオンワードグループ。山下氏はまず、同社のビジネス構造における「既存顧客」の重要性を示した。「当社の売上の約8割は既存のお客様によって支えられています。特に、店舗とECの両方を利用する『クロスユース』顧客のARPU(年間平均購入金額)は、単一チャネル利用顧客の約2.6倍にも跳ね上がります」(山下氏)。このデータは、リアルとデジタルの垣根を超えた体験提供こそが、ロイヤルティ向上の最短ルートであることを如実に物語っている。

 そのための具体的な施策として芦田氏が紹介したのが、徹底したシナリオ設計だ。初回購入後のフォローメールでは、店舗購入客にはECクーポンを、EC購入客には2回目購入用のクーポンをと、入り口のチャネルに応じて内容を出し分けている。また、サステナブルな衣料品引取サービス「オンワード・グリーン・キャンペーン」をCRMに組み込み、購入から一定期間経過した顧客に案内を送ることで、店舗への再来店と新たな購買サイクルを生み出すことに成功している。「単なる値引きではなく、お客様が『またお店に行きたい』と思うきっかけを作ることで、結果としてクロスユースが拡大しています」(芦田氏)

画像を説明するテキストなくても可
F2・F3転換を促す施策の一例(クリックすると拡大します)

 オンワードでは、チーターデジタルのMAツール「Engage+(現Cheetah Digital)」を10年にわたり利用しており、現在運用している施策数は約800本にものぼる。山下氏は今後の展望として、マルチブランド展開という強みを活かした「オンワード経済圏」の確立を掲げた。

 「アパレルだけでなく、ライフスタイル全般に関わるグループ各社との接点を作り、チャネルを広げていく。そうして『オンワード経済圏』を形成し、グループ全体でのLTV最大化を目指します」(山下氏)

オルビスが「顧客解像度」を高め、インセンティブに頼らずLTV115%成長を実現

 最後に登壇したのは、オルビス CRM統括部 部長の大村亮平氏と、CRM推進担当 担当部長の藤田剛氏。「ロイヤルティ醸成をどう施策へ落とし込むか」をテーマに、同社のCRM戦略が語られた。

画像を説明するテキストなくても可
(写真左から)オルビス株式会社 CRM統括部 部長 大村 亮平氏
同社 CRM統括部 CRM推進担当 担当部長 藤田 剛氏

 2018年のリブランディング以降、変革を続けるオルビス。アプリ会員数600万人を超える顧客基盤を活かし、ブランドとの繋がりを強化することでLTV最大化を目指している。その鍵は、顧客構成比の約8割を占める「スタンダード顧客」を「VIP顧客」へ引き上げることだ。藤田氏は、徹底して「顧客解像度」を高めることの重要性を強調した。

 「ロイヤルティの向上とは、顧客のペイン(悩み)の解消やニーズを満たした経験の積み重ねです。定量データだけでなく、アンケートやインタビューを通じて『いつ、誰に、何を』伝えるべきかの解像度を上げることが、施策の成功に直結します」(藤田氏)

画像を説明するテキストなくても可
顧客のペインとニーズを特定し顧客解像度を高める(クリックすると拡大します)

 その成功事例として紹介されたのが、F2(2回目購入)転換施策だ。データ分析により、トライアルセット購入後の転換ピークは「14日目」にあることが判明。しかし藤田氏は「お客様の手元にはまだ前のスキンケアが残っている可能性がある」という心理的障壁に着目した。そこで、「届いた瞬間から使いたくなる高揚感」を醸成するために配送箱のデザインを刷新。さらに、手持ちの化粧品がなくなるのを待たずに使い始めてもらうため、あえてキャンペーン期間を短縮し、使い終わるタイミングでオファー期限が来るよう再設計を行った。また、ヒートマップ分析に基づき、商品説明よりもベネフィットや悩みの解決イメージを重視したクリエイティブを採用。これらの緻密な改善により、割引などのインセンティブ強度は変えずに、顧客LTV115%成長という成果を叩き出したのだ。

 セッションの締めくくりに大村氏は、これからのマーケティングのあり方について提言した。「これまでの購買履歴に基づく『相関関係マーケティング』から、顧客の悩みやデモグラフィック情報からニーズを先回りして提案する『因果関係マーケティング』への進化が必要です」(大村氏)

 こうしてすべてのセッションが終了。セッション終了後には、ネットワーキング懇親会が行われ、登壇者・参加者の枠を超えた交流が盛んに行われた。

53社の国内事例からトレンドを学ぶ!ロイヤルティプログラム完全ガイド

 昨今、多くのブランドが刷新する会員プログラム。購買金額に応じたポイント付与以外にも、マイページログインやお気に入り登録、アンケート回答など、様々な顧客行動へ特典付与する“アクションベース”のプログラムも増えています。7つに分類された53事例を、最新トレンド理解へご活用ください。

 ダウンロードはこちらから:ロイヤルティプログラム完全ガイド2025

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:チーターデジタル株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2026/02/09 10:00 https://markezine.jp/article/detail/50196

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング