SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第100号(2024年4月号)
特集「24社に聞く、経営構想におけるマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZineメールマーケティング特集

毎年1.5倍成長を続けるケータイ版楽天市場のメール活用術に迫る

急成長を続けるモバイル事業

 データの活用によりネットとリアルの垣根を越えた展開を進める楽天が、今最も力を入れている事業の1つがモバイル事業だ。モバイルEC市場の成長スピードが約1.2倍と言われるなか、モバイル版楽天市場の売り上げは毎年1.5倍という圧倒的な成長率を維持している。しかし、河野氏の所属するモバイル担当のチームではさらなる成長を目指し、近い将来PC版楽天市場の売り上げを追い抜くことを目標に、ページ編成やマーケティングといったさまざまな戦略を練り、実行し続けている。

 PC版での売れ筋商品は家電や日用品、食料品だが、モバイルの場合は戦略の違いからファッションやダイエット、コスメが売れている。また、ユーザーにも違いがある。

「モバイルの場合、5歳ほど若いです。PCは30代40代ですが、モバイルは20代30代が多いですね。しかし、最近では40代50代がすごい勢いで伸びてきています。そういった年代の方々も、日常でお子さまやお友達とメールのやり取りをしているので、携帯での文字入力にも慣れています。ケータイ版楽天市場でのお買い物で必要になるのは文字入力だけなので、当然そのステップを踏むことは可能です。以前は、モバイルは場所と時間を選ばないけど使いづらいと言われることもありましたが、モバイルの方が、使い勝手がいい、買い物しやすいと言われることを目指してサイト改変に取り組んでいます」

ケータイ版楽天市場トップページ
ケータイ版楽天市場トップページ

既存ユーザーとの接点は圧倒的にメール

 楽天では、既存ユーザーをサイトへ誘導する施策として、特にメールが高い効果をあげているという。

「他社のデータを見ると、既存ユーザーは公式メニューやブックマークからアクセスすることが多いのですが、弊社でのアンケート結果では、ダントツでメールでした。メールを配信すれば、ブックマークしてもらわなくても受信箱にあるメールからアクセスしてもらえます

 モバイル向けのメール媒体は「モバイルニュース」という総合媒体のほか、レディスファッション、エンタメニュースや、ポイント利用明細も含めると40種類以上あり、相当数のメールでユーザーと接している。そのほとんどのメールは、エイケア・システムズの配信システム『MailPublisher』を利用している。

 モバイルの特性上、昼時、夕方の帰宅中、在宅時など、時間帯によってユーザーの購入シーンが異なり、それに伴い売れ筋商品も変わる。そのため、リアルタイムで情報を発信できるメールを活かしたプロモーションは、効果的な手法の1つだ。楽天ではメールを配信する曜日と時間はPC以上に細かい配慮をし、そのシーンに応じた見せ方を意識しているという。

「PC版楽天市場では日替わり品が好評ですが、モバイルの場合はタイムセールが人気です。もちろんタイムセールの案内メールの効果は大きいです

 メールを送る際のユーザーのセグメントについても、性別や年代別といったベーシックな指標だけでなく、行動コンテキストも交えたターゲティングを行っている。

次のページ
質の高いクリックを生み出すデコメ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
MarkeZineメールマーケティング特集連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

 就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2009/04/06 12:00 https://markezine.jp/article/detail/6804

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング