長期検討商材への3つのヒント
mieruuparkの取り組みから、次の3点は業種を問わず応用できると考えています。
【1】価格は「1点」ではなく「幅と変動条件」で見せる
最低価格や初回見積りだけを示すと、顧客はそれを総額と受け取り、後からの増額が不信につながります。実際に選ばれた内容と価格帯、金額が変わる条件を先に示すことで、変動を「想定内」にできます。
【2】検討の過程を、本人同意のもと営業・接客へ引き継ぐ
顧客が何に迷い、どこにお金をかけたいのかがわかれば、営業や接客は価格の説明や駆け引きからではなく、価値の提案から対話を始められます。情報量を増やすことよりも、顧客が自分の条件で理解し、次の対話に使える形で渡すことが重要です。
【3】成果は短期のCVではなく、検討期間から購入後まで時間軸で測る
価格開示の効果は、短期のコンバージョンだけでは測りきれません。開示後の理解度や信頼度、来店・商談率、成約率、キャンセル率、購入後のNPSまでを追う必要があります。透明性を掲げる以上、効果の示し方にも誠実でありたい。私たちも、比較条件や限界を開示しながら、顧客と提供者の関係がどう変わったかを今後も検証していきます。
透明性が生む「四方良し」の循環。業界全体で育てる新たなインフラ
ウエディングパークの経営理念は「結婚を、もっと幸せにしよう。」です。私たちは、「『祝う』という理由がなければ、消えてしまうつながりがある」と考えています。結婚式を含む“ハレの日”は、喜びや寂しさも交わし、大切なつながりを確かめ、紡ぐ機会だと捉えています。孤独や分断が進む社会で、その機会を今の時代に合う形でひらくことも私たちの役割だと考えています。mieruuparkは、選ぶ途中の不安や認識差を減らし、心から節目を祝い合える状態へ近づける一歩です。
2004年にクチコミを公開したとき、当時は一般的でなかった情報が、今では式場選びの基盤になりました。費用も正確な情報をひらき、同じ材料で相談できることを新しいあたりまえにしたい。テクノロジーやAIは、人が人を祝う温度を置き換えるのではなく、対話を支える手段です。仕組みは未完成だからこそ、式場やパートナーと共創し、小さく試し、常に利用者の声から学び続ける必要があります。
カップルは安心して選べる。式場は価格の背景にある価値を伝えられる。私たちは両者の対話を支え、社会に結婚式への信頼を増やす。この四方良しの循環を、新たなインフラとして育てたい。「『ハレの日』を、世の中を結び直すインフラへ。」という意志のもと、ハレの文化を21世紀の社会にひらくため、ウエディングパークはこれからも業界の内外に仲間を増やし、新しい選択の基準を育てていきます。
※1 費用不安の調査:2024年7月26日~28日、ウエディングパーク登録ユーザー、n=461
※2 信頼度調査:2024年4月8日~7月31日、mieruupark利用者、n=105
※3 来館率・契約率:2025年4月~2026年3月、株式会社テイクアンドギヴ・ニーズで、予約後のメールからmieruuparkを事前利用した層と未利用層を比較。対象会場数58会場、事前利用率30.9%
※4 クチコミ満足度:ゲストハウスAにおけるmieruupark導入前(2024年4月~11月)と導入後(2025年4月~11月)のWedding Park下見クチコミ比較
※5 見積り共有行動の分析:2025年12月2日~2026年7月2日、mieruuparkで見積りを式場へ共有したユーザー、n=270
※6 mieruupark利用者のNPS比較:2025年9月~11月、ゲストハウスBにおける利用者群/未利用者群の比較
※7 NPS統計データ(挙式後):2025年1月1日~12月31日、ウエディングパークの顧客インサイト可視化ツール「survox」による挙式後サーベイ、n=6,100(出典:ウエディングパーク「2万件のカップルのNPS統計データを公開」2026年3月10日)
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永井 美波(ナガイ ミナミ)
株式会社ウエディングパーク OA本部 戦略責任者
2018年新卒入社。エンジニアとして複数メディアの開発、チーフエンジニア、エンジニアリングマネージャーを経験。2023年からBTOとして経営チームの議論に参画し、現在はmieruuparkをはじめとする主に新規事業領域の事業戦略を担う。(OA=ウエディングパークが掲げる「おもてなしオートメーション」の略)※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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