情報共有ソフト市場の場合は?
ここで、前回述べた状況共有ソフトを例に4Cによる検証について考えてみましょう。
情報共有ソフト市場においては、競合製品の管理が複雑なため、顧客の負担になっているので、自社で開発できると分析した場合は、システム管理の労力を下げることに注力したラフのコンセプト
- 顧客価値(Customer Value)
暗黙知がなくなる、インストールが簡単、バックアップが簡単で、日々の再起動が不要、誰でも簡単に使える
- コスト(Customer Cost)
担当者レベルで決済できる金額、(今使っているシステムからの移管コスト)、(新しいシステムを稟議申請、導入するコスト)
- 利便性(Convenience)
空いた時間で手にいれ試すことができる、いつも購入する会社から購入ができる
- コミュニケーション(Communication)
日々のシステム管理から開放され、時間をもっと有効に使うことができる
上記の例から、顧客が既に競合製品を導入していた場合は、既存システムからの移管コストを払拭する価値があるか、または既存システムからの移管コストを低減もしくはなくしたりするような4Pの設定がないと導入されない可能性があることがわかります。
こうした形で4Pの再配分つまり、“ミクロな視点での4Cによる検証”という作業を矛盾がなくなるまで繰り返し、最終的に市場分析から一貫して4Pまで無理や矛盾がない状態にします。
次回は、決定したマーケティングミックスからプロモーションミックスを導く際に留意している点について書いていきます。
