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「『ワタシプラス』は、資生堂のビジネスに変革をもたらす次世代ビューティーソリューションサービス」─ 資生堂 薗田守世氏(前編)


オンラインが“買い場”として大きな存在感を持ち始めている

 青葉――“次世代ビューティーソリューションサービス”を構築した背景について、もう少し詳しくお伺いしたいです。

 我々の商売の中心にあるのは、昔も今もこの先も化粧品であり、美容の領域が事業の核であることは変わりません。一方で、ITの進化によってインターネットに人が集まり、世の中の変化もそこを起点に起こるようになり、今や多くのお客さまの“買い場”として、インターネットが大きな存在感を発揮し始めています。10年後、20年後にはその状況がもっと進んでいるはずです。それならば、我々もインターネットを通じたサービスの充実化に取り組むべきだ、という考えがおのずと導き出されます。「ワタシプラス」はそれを実現するために構築したものなのです。

 青葉――“インターネットを通じたサービスの充実化”とはどういうことなのでしょうか。具体的なイメージをぜひお聞かせください。

 インターネットが我々に何を可能にしたかというと、最も大きいのはお客さまと直接やりとりができることです。これまでは店舗を通してお客さま情報を得るか、あるいは調査によらなければお客さまの変化などがわかりませんでした。それがネットを活用すれば、お客さまの変化がスピーディーにわかるばかりか、お客さまとダイレクトなOne to Oneのコミュニケーションができるようになります。

 “ワタシプラス”という名前が示す通り、お客さまやお得意先さまに様々なプラスを提供し、お客さま・お得意先さまとの絆(関係性)を深めることで、当社もお客さまから様々な情報をいただく。その情報を活用させていただき、より一層お客さま、おひとりおひとりにベネフィットを提供する。そんな好循環を生み出すことを目指しているのです。

 また、こちらからの情報提供も今まではマス広告を通じた限られた情報量の提供でしたが、「ワタシプラス」は、当社が直接発信する広告媒体としても機能します。発信する様々な情報も「ワタシプラス」のコンテンツに加えて、CRMメールがありますので従来の広告媒体に比べて非常に多くの情報量を提供することが可能です。

10代~30代のお客さまとの接触が増加傾向

 青葉――まだオープンして間もない「ワタシプラス」ですが、現時点での手応えとしてはいかがですか?

 予想以上だったのは、我々が特にこれから関係を深めていきたい、10代~30代の若いお客さまに多くご利用いただいていることです。Webに親しんでいるということもあるでしょうが、サイトの滞在時間やWeb BCカウンセリングビューティーチェックの利用率も高いので、このあとはこの方々のアクティブ率をどう高めるかが課題と考えています。

 青葉――具体的には、どういったコンテンツがお客さまを呼び込むとお考えでしょうか。

 「ワタシプラス」のコンテンツは、大きく分けて「機能型コンテンツ」と「話題提供型コンテンツ」に分けられます。普遍的な情報やサービスの提供・案内など、そのページがあることで機能を果たしている「機能型コンテンツ」に比較して、常に何らかの新しい情報を発信している「話題提供型コンテンツ」には常にお客さまが来ています。

 サイトのオープン当初は、マス広告を活用しましたが、「マス広告の出稿が無くなったら、お客さまの訪問が途切れた」ではいけません。「機能型コンテンツ」でも何らかの情報発信をして、お客さまを呼び込もうと考えています。

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分析とそこからの価値創造は0と100の差がある

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この記事の著者

青葉 哲郎(アオバ テツオ)

サイコス株式会社 代表取締役
東京都出身。明治大学政治経済学部卒業。1994年4月 ジャスコ (現イオン)入社。1995年マイクロソフト入社。トップセールスを経て、最年少ブランドマネージャに就任。MSN事業開発など担当。2001年インテリジェンス入社。マーケティング部を設立し『はたらくを楽しもう。』で同社を転職ブランド1位に。2008年リクルートエージェント入社。『転職に人間力を。』で新ブランドを立ち上げ、コスト減と広告効果の最適化...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/04 14:14 https://markezine.jp/article/detail/16097

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