話題の無料通話・無料メールスマートフォンアプリ「LINE」。2012年中に世界1億ユーザーという目標に向け、順調にユーザー数を伸ばしている。LINEのリリース当初から携わっている、いわばLINEを世に生み出し、育ててきた堀屋敷氏と稲垣さんのお二人にお話を伺った。(バックナンバーはこちら)
市場に出してからが「LINE」のスタート
9月8日にユーザー数世界6,000万人(国内2,800万人)突破を発表した、NHN Japan株式会社が提供する無料通話・無料メールスマートフォンアプリ「LINE」。
2012年3月末時点で、国内のスマートフォンユーザーの44%がダウンロード。10代後半から20代前半のユーザーが半数を占めており、学生だけでなく会社員のユーザーも多い。全国で広く利用されており、ユーザーの40%がほぼ毎日利用。月に1回以上利用しているユーザーは86%にも上る。
2011年6月23日のリリースから1年3か月の短期間で、多くのユーザーに愛されるサービスに成長したLINEは、「本格的にプロジェクトが動き出して、1か月半くらいでリリースした」というから驚きだ。「リリース後もLINEはずっと立ち上げをしている感じですね」と稲垣さんは語る。
「うちの会社は全体的にスピード重視。LINEのプロジェクトは4月末に本格始動して、6月23日にリリースしました。短期間で作った当初は、本当にシンプルな基本機能しかありませんでした。まずは市場に出してから、機能をどんどん追加していこう、というスタートでしたね。そのあとも、スタンプ機能や無料通話機能を入れたいなど、他にも追加したい機能のリストは最初からたくさんあって、それをどれだけ早く、質を保ちつつリリースしていくかが、私たち企画・開発のミッションです。ずっとそんな1年半だったよね」(稲垣さん)
(右)NHN Japan株式会社 ウェブサービス本部 UXデザイン室 UXチーム 稲垣あゆみさん
アジャイル的なプロダクト制作
順調にユーザー数を伸ばすLINE。ここ数か月では、無料通話や無料メールサービスといった基本機能に加えて、プラットフォームサービス「LINE Channel」の一環として「LINE占い」や「LINEクーポン」、そして「LINE Birzzle」など、続々と新サービスがリリースされている。
NHN JapanではLINEのコアとなるメインのプロダクトを作っているチームとは別に、「LINE占い」や「LINEクーポン」を制作しているチームや、「LINE Birzzle」などのLINEのシリーズアプリを担当する部署がある。それぞれ企画・開発・デザインのチームをもち、各部署でプロダクトを作成した後に、コアのサービスと連携する。その際に稲垣さんたちがサービス全体のガイドとして各部署と調整を行い、ユーザーが目にするプロダクトをすべて管理しているそうだ。
「例えば公式アカウントは、事業戦略チームが色々な会社と話を進めて、新しいアカウントを出したいという話をまとめてきます。その後、私たちのほうで連絡を受けて、一緒にサービスを出しましょうということで進めていきます」(稲垣さん)
各プロジェクトにおける役職による役割分担をたずねると、「線引きとかはあまりないですね」という興味深い答えが返ってきた。
「うちの会社だと、企画が最初に100できてて、開発にこれを作ってくださいってお願いするほど時間の余裕は与えられていなくて。企画が3割くらい出来上がった段階で、こんなことをやろうと思いますと、開発に意見を聞く。デザインも一緒に進行していて、いろんな意見を聞きながら修正しつつ作っていくという感じですね。企画から始まることもあるし、デザインが先に走っていること、また開発からこんな機能を作ってみた、というような話が出てきて、後から企画が進むこともあります」(稲垣さん)
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安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)
翔泳社 メディア編集部門 ビジネス編集統括 第2メディア編集部 部長 兼 Biz/Zine編集長
慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、新規事業を創出。2019年4月~2026年3月、MarkeZine 4代目編集長。2025年4月よりBiz/Zine編集長を兼任。2026年4月より現職。編集業務と並行して、デジタル...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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