メディア視点:Display広告進化の歴史(黎明期/アドサーバー時代)
「アドテクノロジーの進化」と耳にすることが多くなった昨今ですが、そもそも何が進化したのでしょうか。ここからは、先に触れたアドテクノロジーの代表的存在のDisplay広告領域に注目して、そこでどんな進化が起きているのか、過去から現在までの流れを追っていきましょう。
また、ここでは理解しやすいように、媒体社(メディア)と広告主、各々の視点別に説明していきます。まずは媒体社側の視点からです。ぜひ媒体社さんの気持ちになって読んでみてください。
1.ベタ貼り時代
インターネット広告が始まったばかりのころ、当時は運用方法や広告の価値が確立されていなかったこともあり、とても原始的な方法で運用されていました。広告の画像は記事内のコンテンツや画像と一緒に、媒体社のコンテンツサーバーにアップロードされていました。つまり、広告は張りっぱなしということです。広告を差替える度に、人が対応をする必要があり、かなりの手間と時間を要していました。そのため、決まった時間のみ、もしくは1日単位や1週間単位に広告を変更するといった運用が主でした。

2.媒体社アドサーバー時代
ベタ貼り時代の煩雑で原始的な方法から、広告運用方法が次第に確立され、アドサーバー(広告配信管理用のサービス)が登場しました。記事やサイトの構成情報等はコンテンツサーバーを使い、広告の部分には外部のアドサーバーのURLを貼付けます。

アドサーバーの登場により、広告の箇所だけを外部のサーバーを使って運営できるようになりました。その結果、広告在庫管理や広告配信管理が柔軟に行えるようになり、媒体社はインプレッション(表示回数)ごとに純広の販売をするなどが可能になりました。